4_宮崎県高鍋町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.4
申請日:2026年5月7日
申請/実施責任者:高鍋町 町民生活課
場所:宮崎県児湯郡高鍋町
居住者:当事者本人(65歳、女、主婦)、夫(74歳、無職)、長女(34歳、内職)、次女(33歳、無職)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):32頭(3頭)
手術日:6月8日
協力病院:にじのはしスペイクリニック美々津診療所
チケット発行数:16枚(手術済13頭と幼齢猫3頭を除く16頭分を申請)
手術頭数:15頭(1頭は手術済みであった)
協働ボランティア:高鍋猫の会
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 約11年前に長女が保護した子猫を飼い始めた。その後も、長女が捨て猫や交通事故等でケガをした猫を保護していた。
- 飼い始めた当初は不妊手術を行っていたが、頭数が増えるにつれて経済的に余裕がなくなり、手術が後回しになったことで頭数が増えていった。未手術のメスを隔離していたものの脱走等によって妊娠。2026年4月に3頭の子猫が生まれた。
- 当事者が隣家の屋根に登っていた野良猫を保護してボランティア団体に相談、保護した猫とは別に自宅に29頭の猫を飼育していることが発覚。そのうち16頭(オス10頭・メス6頭)が未手術であることが判明した。
- これ以上保護活動は行わないこと、生まれた子猫については里親を探すこと、譲渡会等に参加して成猫の頭数も減らすこと、脱走しないような環境づくりを行うことについて指導。また、発覚のきっかけとなった猫についてはTNRを行うこととなった。
- 生まれたばかりの幼齢猫を含めて32頭を飼育しており、餌代やトイレ代等だけでもかなりの出費になっている。年金で生活していて経済状況も厳しく手術代の捻出が難しいため、これ以上の頭数増加を防ぐため申請を決定。
- 現場の総数32頭のうち、幼齢のため手術対象外の子猫3頭と手術済みの成猫13頭を除く16頭分を申請。
※当事者が保護した1頭についてはTNRを実施予定。 - 手術対象16頭のうち1頭が手術済みであった。残る15頭についてはチケットを使用して不妊手術を行い、幼齢猫3頭を除く全頭が手術済みとなった。
- 子猫3頭はすでに譲渡され(譲渡先で手術予定)、手術済の成猫29頭はこのまま当事者が飼養を継続する。トイレも増設され、少しだが臭いも改善。猫たちは健康状態も良好で不自由なく過ごしている。
- ボランティア団体が、当事者が保護したリターン予定の猫について不妊手術を計画中だが、人馴れしておらず病院に搬送することが困難な状況となっており、現在も当事者が保護している。
| 手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 6月8日 | 9 | 6 | 0 | 15 |
| 計 | 9 | 6 | 0 | 15 |
【現場写真(支援前)】


今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
未手術の頭数を間違えていたので、今後は未手術の猫を把握する際に保健所の職員等(専門職)に同行していただき(行政の職員では見た目で判別が出来ないため)、1頭1頭確実に間違いのない方法で数を確認する。
どうぶつ基金スタッフコメント
捨て猫やケガをした猫を保護することについては、何も責められる理由はありません。
しかしながら、保護した後に里親を探して譲渡しない限り頭数はどんどん増えていきます。また、保護した後に不妊手術をしなかったら繁殖して頭数はどんどん増えていきます。「可哀想」「助けてあげたい」そういった善意から始まった保護が最終的には多頭飼育崩壊となってしまいました。近年、餌やりさんやボランティア団体など「命を救う側」の二次崩壊が問題となっています。シェルター等による保護とTNR、こういった悲劇が続発しないようにバランスを取りながら取り組んでいく必要があると考えます。
すでに子猫3頭が譲渡されていますが、現場には29頭の成猫が残ります。当事者には、今回の支援を無駄にせず、猫も人も穏やかに暮らせる環境を取り戻す責任があります。成猫29頭の譲渡先探しを進めることはもちろん、今後も飼養環境の改善に取り組んでいくことが求められます。



