さくらねこTNRとは

どうぶつ基金が推進する
「さくらねこTNR」とは?

飼い主のいない猫に不妊手術を実施することで繁殖を防止し、「地域猫」や「さくらねこ」として一代限りの命を全うさせ、飼い主のいない猫に関する苦情や殺処分の減少に寄与する活動です。

どうぶつ基金が推進している「さくらねこTNR(TNR先行型地域猫活動)」は、まず不妊手術をして猫の繁殖を止めましょう、そしてそこから話し合いをしましょう、というものです。
環境省が提唱する地域猫活動は、行政・地域住民・ボランティアの三者合意が原則です。話し合っても合意に至らなければ実行できない場合や、合意を取り付けている間にどんどん猫が増え、当初想定していた予算や期間で対応できず放置されるなどの問題点があります。また、公園や大学など、いわゆる “地域” が存在しないケースもあります。
そこで、どうぶつ基金は「さくらねこTNR(TNR先行型地域猫活動)」による、広義の地域猫活動の支援を行っています。

TNRとは?

Trap(トラップ):捕獲すること

  • 猫がけがをしないように気をつける
  • 連絡先、目的などを書いた張り紙をつける
  • 捕獲機を仕掛けている間、その場所から離れない
  • 猫が捕獲機に入ると、速やかに布で捕獲機全体を包み込んで猫を安心させる

Neuter(ニューター):不妊手術のこと

  • 不妊手術済みの目印として、猫の耳先をVカットします
  • 全身麻酔がかけられているので、猫は痛くありません。
  • 出血もほとんどありません。

Return(リターン):猫を元の場所に戻すこと

  • 猫ボランティアさんは術後経過観測をすること
  • 猫は置き餌をせずに、猫が食べ終わるのを待ち、後片付けと掃除をすること
  • 捕獲もれの猫は速やかに捕獲してTNRを行うこと

成功の3原則

即行

スグやる

猫は1年に3回出産することができ、一度に5~7頭の仔猫を産むことができます。生まれた仔猫は6ヵ月すると妊娠が可能な年齢になり孫猫を産みます。TNRをゆっくり行っていては、猫の繁殖スピードに追いつけません。

徹底

全部やる

90%の猫にTNRをしても、残り10%の猫からあっという間に頭数が増えてしまいます。だいたいで満足するのではなく、その地域の猫100%にTNRを行うことが大切です。

継続

続ける

100%を目指してTNRを行っても、捕獲漏れや新入りが見つかります。その都度、未手術の猫を見つけ素早く対応していく管理体制を維持できれば殺処分ゼロが実現可能になります。

「さくらねこ」とは?

~猫や鳥など身近な生きものの命を尊重できるかどうかは、人間社会のバロメーター~
年間2万頭を超える日本の殺処分数(2020年度環境省調べ)は、犯罪率や自殺率にも関連し、子どもへの影響も大きな社会問題です。殺処分ゼロを具体的に実現するには、猫ボランティアさん(猫にえさをあげ、お世話している人)に協力してもらって、捕獲器で捕まえ、獣医さんに不妊手術をしてもらって、元の場所に戻すのがいちばんだと言われています。子猫を産まなければふえることもなく、殺処分する必要もありません。耳先カットは、命の尊重と「この猫のうしろには世話をする優しい人がいる」というしるしです。地域の中で生きていく耳先が少し切られた猫は、厳しい現実社会に人の心の温かさを灯しています。

さくら耳にするのは痛くないの?
不妊手術の時、麻酔が効いている間に耳先をカットします。だから痛くありません。耳先カット後も止血をし、その後の出血もほとんどありません。

目印はとっても大事!
2021年度、どうぶつ基金の「さくらねこ無料不妊手術事業」では、耳先カットの目印がなかったために1,266頭の猫が2度捕獲されました。この猫たちは、麻酔後に耳先カットを施してから元の場所に戻されましたが、猫にとっては捕獲や麻酔のリスクを2度も受けたことになります。 そんなリスクから猫たちを守るためには、誰が見てもわかる目印が必要。また、野良猫たちが人間社会の片隅で生きていくためには、不妊手術済みであること=一代限りの命であることを主張することも必要。その目印が「さくら耳(耳先カット)」なのです。

一代限りの命をやさしく見守って不妊手術の可視化にご理解を
自由に生きている野良猫を捕まえて、不妊手術して耳まで切っちゃうなんて残酷な…という人もいます。でも、もっと残酷な殺処分数万頭という現実が猫たちには迫っているのです。
「さくら耳のさくらねこ」は、手間とお金をかけてでも猫たちに生きてほしいと思う人たちの心の現れ。この思いが世の中で見えるようになることで、実際に殺処分される猫が減っています。

「さくらねこ」誕生秘話
 ~「さくらねこ」って、いつ誰が名付けたの?~

2012年10月、沖縄県石垣島で公益財団法人どうぶつ基金が行った大規模一斉TNRの時です。石垣市長、雑誌「ねこ」編集長、どうぶつ基金理事長の会談の中で「さくらねこ」という呼称が発案され名付けられました。「さくらねこ」の誕生日は、石垣島の猫が元の場所にリリースされた2012年10月18日になります。 当時のことは、2013年2月1日発売の雑誌「ねこ冬号 #85 84ページ」に中村仁美編集長自らが記されています。


“リリースが終わった翌日の早朝、緑地公園に行くと、人懐っこいねこたちが出迎えてくれました。不妊手術が済んだ証として、オスねこは右の耳、メスねこは左の耳が、V字に切り取られています。その愛らしい耳は、まるでさくらの花びらのようです。どうぶつ基金では、不妊去勢手術した地域猫を「耳先カットねこ」と表現していましたが、今回の事業より「さくらねこ」と呼ぶことを決めました。石垣島で花開いたさくらねこの前線を北上させ、日本全国に官民協働のTNR活動を普及させたいという思いが込められています。

春号の取材で、編集部がサザンゲートブリッジを渡ってみたのは、身勝手な人間が作った悲惨な光景でした。今もまだゴミや落書きが散乱しているものの、優しい人々が咲かせたさくらねこを見ると、明るい未来を思い描くことができます。またいつか、石垣島を訪れたときには、幸せに年を重ねたさくらねこと再会できることを願います。“

以上「ねこ冬号 #85 84ページ」より引用

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