6_山形県小国町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.6
申請日:2026年5月12日
申請/実施責任者:小国町 町民課町民生活室
場所:山形県西置賜郡小国町
居住者:当事者本人(50歳、女、パート)、配偶者(50歳、男、会社員)、他2名
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):32頭(0頭)
手術日:4月8日、9日、15日
協力病院:スペイクリニック山形
チケット発行数:20枚(手術済み11頭を除く。残る1頭は捕獲困難 ※参照
手術頭数:20頭
協働ボランティア:えんたね

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 2011年頃、当事者の子供がメスの捨て猫を1頭保護し、室内で飼育を始めた。
  2. その猫が不妊手術前に脱走して妊娠、繁殖してしまった。手術費用の捻出が難しく、その後も屋内で繁殖を繰り返した。
  3. 当事者がボランティア団体に相談したことにより発覚。「母屋で世話をしている猫が20頭に増え、猫の巣になっているので助けてほしい。家族は離れで生活し、猫の餌も十分に買えないので、可能なら引き取ってほしい」という内容。
  4. その後、ボランティア団体から町に相談があり、保健所とともに当事者宅を訪問。
  5. 現状は「ネグレクト」にあたると判断。定期的に訪問することとし、保健所やボランティア団体から一時的に保管するケージやトイレを貸し出した。人慣れした猫から譲渡すること、不妊手術をする病院の紹介、別居している社会人の息子に手術費用の援助を依頼することなどを指導。
  6. 2025年度当初から保健所やボランティア団体と連携し、餌の補充やケージの貸与等を行いつつサポートしてきたが、ケージの貸与期間が過ぎて回収となった。経済的な事情もあり、当事者だけでは一部の猫にしか不妊手術が実施できないことから、さらなる頭数増加と飼育環境の悪化、近隣住民の生活環境が損なわれる等が懸念されたため、無料不妊手術チケットによる現状の改善が必要と判断した。
  7. 現場の総数は32頭、うち11頭が手術済み。残る21頭のうち捕獲困難なメス1頭を除く20頭にチケットを使用。捕獲困難の1頭については、捕獲器を仕掛けるなどしているが、現在も捕獲できていない。捕獲できた場合は当事者の費用負担による手術予定である。
  8. 2026年度は、町として不妊手術費用の助成に関する要綱を作成することになっており、引き続き、ボランティア団体とともに見守っていく。
  9. 手術後も猫の状態は良好。ボランティアが術後1か月ほど保護をしてから現場に戻した。すでに3頭が譲渡され、当事者宅に残るのは29頭。現在も譲渡先探しを継続している。
  10. 建物には臭いがしみついているが、トイレが4つ増設された。母屋の復旧を目指して清掃と片付けをしているが、以前の状態に戻りつつあるため、ボランティア団体と保健所に相談しながら対応していく。

※行政の認識齟齬により行政枠チケットを多頭飼育救済に使用後、事後報告がなされたため、申請頭数に捕獲困難な1頭が含まれていない。経緯等を確認・協議した結果、今回に限って多頭飼育救済への転用を認めた。
※今回のみの特例であり、行政枠チケットを飼い猫に使用することは禁止です。発覚した場合、使用済みチケットを無効とし、その費用を請求する場合がございます。申請行政各位におかれましては、くれぐれもご注意ください。

手術日オスメス耳カットのみ
4月8日93012
4月9日3003
4月15日1405
137020

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
行政として猫を運搬できる体制がなく、3日間にわたって遠方のクリニックまで搬送してくれたボランティア団体に負担がかかってしまった。当事者に正しい猫の飼養に関する知識を持ってもらうことが課題と考えている。


どうぶつ基金スタッフコメント
2011年に子供が保護したたった1頭の猫から始まった多頭飼育崩壊です。
当事者自らボランティア団体へ助けを求めたかたちですが、その言い分はとても身勝手でした。「引き取ってほしい」という安易な一言は自身の責任放棄に他なりません。とはいえ、当事者が声をあげたおかげで、解決に向けて動き出しました。
今後は飼育環境の改善や譲渡先探しなどに取り組むほか、捕獲できず未手術となった猫1頭についても決してあきらめずに対応を継続していただきたいです。完全室内飼育ではあるものの、当事者は過去に脱走させた経緯があります。その1頭からどのような状況になるかは本件のとおりです。町と保健所、また官民協力のもと、気を抜かずに完全解決を目指していただくことを願います。


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