16_埼玉県所沢市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.16
申請日:2022年7月14日
申請/実施責任者:所沢市 生活環境課
場所:埼玉県所沢市
居住者:当事者本人(71歳、女、パート)、娘(40歳、女、建設業)、孫(14歳、女、学生)
居住環境:貸家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:19頭
手術日:9月19日
協力病院:おおにし動物病院
チケット発行数:20枚(申請時は20頭と把握)
手術頭数:19頭(支援実施時に19頭と判明)
協働ボランティア:ところざわ猫のネットワーク

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 2008年頃、知人から猫を1頭を譲り受けた。
  2. この1頭は室内飼いではなかったため外で妊娠して出産し、子猫を2頭連れて戻ってきた。2012年に現在の住居に転居したが、不妊手術をせずに飼育を継続し繁殖してしまった。
  3. 発覚のきっかけは近隣住民からの苦情である。当事者宅の臭いが酷いと連絡があり、現地調査によって多頭飼育状態であることを把握した。
  4. 当事者宅の室内は強いアンモニア臭がしており、壁の変色やゴミの散乱、糞や尿などそのままになっている状態であった。早急に改善が必要な状況であるが、資金面の捻出が厳しいため、申請に至った。
  5. 現地調査時に確認ができない部屋があり、正確な頭数が把握できないため20頭で申請。実際には総数19頭で、今回の支援により19頭すべて手術済みとなった。
  6. 当初、猫は順次里親に出して2頭くらいまで頭数を減らす予定であったが、手術時に全頭猫エイズに感染していることが発覚。5頭は譲渡され、ケガをしていた1頭はボランティアが一時保護し、治療を継続しながら譲渡先を探す(見つかるまで当該ボランティアが保護を継続する)。残り13頭は当事者宅に戻り、当事者が飼育を継続する。
  7. 当事者宅については、ボランティアによって清掃が行われ、2階を猫部屋にしてトイレを5つ設置。積んであったゴミ袋や床・階段に散乱していたゴミ等がなくなり、衛生環境は支援前より改善されている。
  8. 猫の健康状態にも問題はなく、ケガをして一時保護された猫についても適切な治療が行われている。
  9. 3カ月に1度は別居している親族等が状況確認を行うことになっており、社会福祉協議会および市のこども相談センターも引き続き状況確認を行う。
  10. ボランティアも当事者と連絡先を交換しており、飼い方についてのアドバイスや指示を継続して行う予定である。
手術日 オス メス 耳カットのみ
9月19日 11 8 0 19
11 8 0 19

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
当事者宅の猫に関してはすぐにでも不妊手術が必要な状況であったが、家屋内のゴミ処理を先に行う必要があった。しかし、当事者側での清掃作業の限界や清掃費用の捻出といった問題があり、すぐに不妊手術にとりかかることができなかった。
市側が対応を考えているなか、ボランティアが掃除等を主導して行ってくれた甲斐もあり、その後の対応をスムーズに進めることができた。本件は他部署と連携して行ったが、今後はさまざまなケースに備えて各部署と素早く連携できるようにしたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
発覚のきっかけは近隣住民からの苦情でした。今回、当事者宅には中学生の子供がいることもあり、市のこども相談センターなどとも連携し、子供へのケアも含めて対応が行われています。今回のケースでは確認できていませんが、多頭飼育崩壊家庭の児童が「臭い」などと言っていじめられるケースも多くあり、今回のように他部署が連携して対応にあたることの重要性を感じます。
きっかけは、たった1頭の猫。
この1頭を、未手術の状態で自由に室内外を行き来させたために起こったことです。例え1頭であっても不妊手術を行う、多頭飼育崩壊を防ぐにはこれしかありません。特に室外に出すのであればなおさらです(※どうぶつ基金は完全室内飼育を推奨しています)。室内外を行き来していたこと、また、不衛生な飼育環境もあって、残念ながら全頭が猫エイズに感染していました。譲渡をあきらめた13頭は今後も当事者宅で暮らすことになります。より一層の健康管理が必要になることでしょう。当事者には、今回の支援で得られた市やボランティアとの関係を大切に、猫たちを終生しっかりと飼育してほしいと思います。


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