15_茨城県常総市多頭飼育救済支援レポート(行政枠) 

申請No.15
申請日:2022年7月1日
申請/実施責任者:常総市 生活環境課
場所:茨城県常総市
居住者:当事者本人(63歳、男、休職中)、母(89歳、無職)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:64頭(申請当初は37頭)
手術日:7月26日、8月16日、9月28日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:30枚(申請当初の総数37頭から手術済7頭を除いた30頭分)
手術頭数:29頭(妊娠していた1頭をボランティアの費用負担により手術したため1枚未使用)
協働ボランティア:個人ボランティア

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 10年ほど前、当事者の子が2頭の捨て猫を保護。室外飼育・未手術の状態で飼っていたため、飼い始めてから5、6年で頭数が増えていった。
  2. 増えた猫に不妊手術を行ったものの1頭だけ手術できず。その1頭から子猫が増え続けてここ数年で急増し、約10年ほどで多頭飼育崩壊状態となった。
  3. 約7年前から個人ボランティアが関わっていたが、2022年度に入ってから「対応が難しくなった」と市の動物愛護協議会に属する方に相談があった。そこから市へ情報提供があり状況を把握した。
  4. 飼育環境の衛生管理を徹底することや不妊手術の必要性について、また、多頭飼育の問題点について指導するも効果は得られず。
  5. 猫は基本的に室外飼育であったが、一部の子猫や親猫を室内飼育しており、アンモニア臭、壁の変色、床の傷み等があり、障子などは穴が開いたまま放置されていた。
  6. 当事者は現在休職中。母の介護費用などが必要で経済的な余裕はない状況である。
  7. これまで個人ボランティアによって10頭以上が保護されたが、現在も37頭の猫がいる。その大半が室外飼育であり、このまま放置するとさらに頭数が増えて生活環境が悪化する恐れがあるため、申請を決定した。
  8. 手術対象30頭のうち1頭が妊娠しており、ボランティアの費用負担により先に不妊手術を実施。残る29頭にチケットを利用し、後述の子猫27頭を除く全頭が手術済みとなった。
  9. 支援実施までに5頭の猫が27頭の子猫を出産。生まれた子猫27頭と成猫7頭の合計34頭をボランティアが保護。現場には手術済みの成猫30頭が残り、当事者が飼育を継続する。
  10. 保護された子猫はすでに全頭が譲渡されており、然るべき時期に譲渡先にて不妊手術を行う。手術完了報告を必須とする誓約書を交わすことにより不妊手術の実施状況を把握するとのこと。
手術日 オス メス 耳カットのみ
7月26日
8月16日
9月28日
16 14 0 30
16 14 0 30

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
今回ご支援いただきましたことにお礼を申し上げます。
事業につきましては、ボランティアの方の協力のもと、取りこぼしなく行うことができました。
今回の事案は7年前から多頭飼育崩壊の状況に陥っていましたが、市に情報が寄せられたのは今年度に入ってからでした。発生から長い年月が経過していたことで、約30頭という多くの手術が必要になってしまいました。
今後は、ボランティアの方と連絡を密にとるなどし、案件の発生予防、早期発見、早期解決に努めてまいりたいと思います。


どうぶつ基金スタッフコメント
7年前からボランティアが支援に入っていた現場ですが、7年かかっても解決には至りませんでした。多頭飼育崩壊問題を解決するには、まず猫の繁殖を止めることが第一であり、そのためには一度に、もしくは短期間で全頭に不妊手術を実施するしかありません。数頭ずつ不妊手術をしても、残りの猫がその間に繁殖し「焼け石に水」だからです。
このケースでも申請当初は37頭でしたが、申請後に5頭の猫が27頭の子猫を出産してしまい、短期間で当初の倍の64頭になっていました。行政のコメントにもありますが、早期発見・早期解決がいかに重要かがお分かりいただけると思います。そして、多頭飼育崩壊の予備軍を見つけるにはボランティアの協力が欠かせません。全国で官民連携の体制が整うことを望みます。


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