81_福岡県那珂川市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.81
申請日:2022年1月28日
申請/実施責任者:那珂川市 市民生活部 環境課
場所:福岡県那珂川市
居住者:当事者本人(22歳、営業業)、母(50歳、介護士)、18歳と16歳の学生
居住環境:貸家/アパート
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:23頭(うち2頭は手術済み)
手術日:3月15日
協力病院:どうぶつ基金病院(福岡)
チケット発行数:21枚
手術頭数:19頭(1頭は体調不良、もう1頭は出産により手術中止)
協働ボランティア:那珂川ねこネットワーク

申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)

  1. 2016年頃に知人からメス猫2頭を引き取り飼育を始める。その後、その兄弟のオス1頭も引き取った。
  2. さらに別のオス猫も保護して合計4頭となり子猫が産まれていった。
  3. 経済的な理由で不妊手術ができず、発情期には雌雄をケージで分けて飼育するも頭数が増えてしまい、現状は23頭となっている。
  4. 近隣住民から、当事者宅での鳴き声や便臭などに関する苦情が市の環境課へ寄せられた。そのなかには「虐待の可能性はないか」といった声もあった。
  5. 2021年10月、当事者宅より脱走した1頭を保護した近隣住民が、市の地域ねこボランティアグループに相談。ボランティアグループを通して当事者と話し合いができた。
  6. 状況の聞き取りとともに、頭数に合ったケージを使って飼育すること、脱走防止対策を徹底すること、糞尿をベランダ等でさせないこと、これ以上猫を保護したり引き受けたりしないことなどの指導を行った。
  7. 同時に、当事者には不妊手術費用や餌代等の経済的負担が厳しく早急な対応が必要であると判断。また、多頭飼育状態ではあるが、1頭1頭に愛情を持って飼育している姿が見られ、この救済支援で今後改善が見込めると判断したことから申請を決定。
  8. 手術後の猫は当事者が引き続き飼育するが、地域ボランティアの協力のもと少しずつ里親探しを始めることとし、市後援の地域ボランティアが月1回主催する譲渡会に参加させていく。
  9. 手術対象であった19頭のうち、1頭は出産してしまい、またもう1頭は体調不良により手術が中止となった。今後、当事者の責任において不妊手術を行う予定である。
  10. ケージ飼育ではあるが、室内への一時開放もできている。室内を自由に動けることで猫のストレスも軽減された。トイレの数も増え、手術によって鳴き声も小さくなって近隣への迷惑防止にも繋がっている。
  11. 1頭はてんかんの症状があったが、無事に手術も終わって普通に生活が出来ている。もう1頭も嚢胞ができていたが、手術で発見してもらって大事に至らずに済み、現在も快調に過ごしている。
手術日 オス メス 耳カットのみ
3月15日 13 6 0 19
13 6 0 19

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
今回は初の多頭飼育救済申請であっため、スムーズにいかない面があり、途中で出産してしまった猫がいた。また、アパート入居室内での捕獲、運搬作業であったため、一部アパートの入居者にご迷惑をかけた状況があった。この経験を活かし、今後はより準備し対応していきたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
どの多頭飼育崩壊案件にも言えることですが、迎え入れた時にしっかり不妊手術をしておけばこのような事態にはなりません。当事者は、最初に譲り受けたメス2頭の不妊手術をしていなかったにもかかわらず、オス2頭を迎え入れています。猫の繁殖力を甘くみていたとしか言いようがありません。
たとえ1頭1頭への愛情があったとしても、当事者は多頭飼育崩壊を起こした責任を感じるべきです。猫をここまで増やしてしまったことについて、何がいけなかったのか、どうすればよかったのか。もっと早い段階で自ら支援を求めるべきではなかったか。猫にとって快適な環境とはどういう環境なのか、その環境を維持するために自分が何をしなければいけないのか。当事者にはしっかり考え続けていただき、その答えを今後の猫の暮らしに反映させてほしいと思います。
猫の譲渡に向けての取り組みはもちろんですが、未手術となった2頭が手術済みとなるまで確認が必要でしょう。1頭は出産していますから子猫の行く末も含めて、支援後も状況確認の継続を求めます。


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