76_長野県上田市多頭飼育救済支援レポート(行政枠) 

申請No.76
申請日:2024年2月19日
申請/実施責任者:上田市 武石地域自治センター
場所:長野県 上田市
居住者:当事者本人(76歳、男、無職)
居住環境:戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):20頭(0頭)(25頭で申請するも実際は20頭であった)
手術日:3月5日
協力病院:しんけん動物病院
チケット発行数:25枚
手術頭数:16頭(2頭は手術前にボランティア団体が保護し、2頭は捕獲できず)
協働ボランティア:特定非営利活動法人一匹でも犬・ねこを救う会

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. きっかけは不明だが、恐らく野良猫を可愛がっているうちに懐いてしまい、頭数が増えていったと思われる。当事者が自分の食費をけずって猫の餌を工面している状況が数年間続いているようである。
  2. 当事者は、猫が側に来て賑やかになることが楽しく多頭飼育となってしまった。
  3. 高齢者を担当する部署から「たくさんの猫を世話している高齢者がいる」との情報があり、NPOや保健所と訪問したところ、室内外にたくさんの猫がいることを確認した。
  4. 発覚後、何度か訪問して不妊手術の必要性を当事者に説明してきたが当初は納得せず。しかし、当事者宅が交通量の多い場所にあることもあり、あきらめずに説得を続けたところようやく承諾してくれた。
  5. 当事者から「自分がお世話ができる範囲で飼い続けたい、これ以上増えるとお世話ができない」との申し出があったこともあり申請に至った。
  6. ほぼ外飼いのため当事者も頭数を正確に把握できておらず、当初25頭で申請したが実際は20頭だった。
  7. 2頭は手術前にボランティア団体が保護し、残る18頭のうち16頭がチケットを使用して手術を行った。残る2頭は捕獲できず未手術となったが、捕獲できた場合は地域猫活動での協力を地元の自治会長に依頼済みである(現在も捕獲はできていない)。保護された2頭はボランティア団体にて不妊手術を行い、譲渡会などで里親を探す予定。
  8. 外での餌場の整理整頓を行い、衛生環境を整え、猫の健康状態は良好である。
手術日オスメス耳カットのみ
3月5日106016
106016

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
当事者への説明が難しかった。最終的には渋々了承してくれたが、納得していない様子。今後も、見守りを続けていきたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
当事者は「自分がお世話ができる範囲で飼い続けたい」と言いました。納得できないかもしれませんが、そうするためには不妊手術は絶対的に必要です。自分の食費をけずって猫の餌を工面する状況は、当事者にとっても猫にとっても不幸です。病気や怪我をしても治療をうけさせることもできないのです。
捕獲できなかった2頭については、捕獲さえできれば地域猫として自治会の協力を得られる目途がたっています。当事者がすべきことは、手術済みとなった16頭のため飼育環境を整え、ごく普通の飼い猫としての生活を提供することです。それが難しくなった場合に備えて、譲渡によってさらに飼育頭数を減らすことを考えてほしいと思います。


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