54_茨城県日立市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.54
申請日:2021年11月5日
申請/実施責任者:日立市 社会福祉課
場所:茨城県日立市
居住者:当事者本人(女、76歳、無職)、二女(女、38歳、無職)
居住環境:借家/アパート
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数:40頭
手術日:2022年12月15日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:40枚
手術頭数:19頭(実際の19頭。頭数不明のため多く申請したため残りは未使用となった)
協働ボランティア:茨城さくらねこの会

申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)

  1. 3年前に保護猫の里親募集チラシを見て、3頭の猫を引き取ったのが始まり。
  2. その後も数回に渡り保護猫を引き取っていた。
  3. いつ頃何頭引き取ったかは当事者も把握できていない。
  4. さらに野良猫にも餌付けをしており、野良猫が当事者宅に住み着くようになって現在の頭数に至る。
  5. 担当ケースワーカーが家庭訪問をした際、市営住宅内での猫の飼育が禁止されていることを指導していたが改善が見られず、当事者のみでは適正な猫の飼育ができないと判断し相談した。
  6. 事態が悪化する懸念があり、ボランティアに相談・現場確認をしてもらったうえで申請に至る。
  7. チケットにて現場の猫19頭を手術済み。猫が室内外を行き来して全体数がつかめず40頭と多めに申請していたが実際は19頭であった。
  8. 水入れの清掃を行い、部屋を埋め尽くしていた猫砂や糞の処理も同時に行った。
  9. 手術後、ボランティアによって2頭が保護された。当事者は同じ場所に住み続けるが、現場は猫の飼育禁止であるため残った17頭についてはボランティアと協力して里親探しを行う予定。
手術日 オス メス 耳カットのみ
12月15日 12 7 0 19
12 7 0 19

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
手術自体はボランティアの協力もありスムーズにできたが、いまだ当事者宅に多くの猫が残っているため、里親探しを継続していきたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
全19頭が未手術であったことを考えると、最初に譲り受けた猫3頭を含め、保護猫は未手術のまま当事者に譲渡されたと考えられます。また、すでに3頭の保護猫がいたにも関わらず、その後も数回譲渡が行われている等、譲渡したボランティア(団体なのか、個人なのかは不明)の対応はずさんとしか言いようがありません。
保護や譲渡は、その猫が今よりももっと幸せになれることを前提としています。しかしながら、今回、当事者に行われた譲渡はそれに反するものでした。飼育環境や先住猫の頭数など、基本的なことをきちんと確認していれば防げた事態です。
今回のケースを教訓として、どうぶつ基金も動物愛護団体としての本分を決して忘れないようにしなければと感じました。


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