40_鹿児島県霧島市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.40
申請日:2025年10月27日
申請/実施責任者:霧島市役所 市民環境部 環境衛生課 環境保全グループ
場所:鹿児島県霧島市
居住者:当事者本人(68歳、男、無職)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):27頭(7頭)
手術日:12月11日、29日
協力病院:ル・オーナペットクリニック
チケット発行数:25枚(手術済み2頭を除く)
手術頭数:22頭(5頭は申請後行方不明になった)
協働ボランティア:waco
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 約5年前、自宅近くにいる3頭の野良猫に餌をあげ始めると住みつくようになった。
- そのうち20頭の猫が自宅付近に住みつき、2025年5月頃に室内に出入りしていた4頭が室内で出産、子猫が6頭生まれた。6頭のうち2頭は譲渡先が見つかったが、10月に入ってから、外に住みついている猫が子猫を3頭出産した。
- 近隣住民から保健所に相談があり、保健所から市に連絡が入ったことで発覚。
- 訪問したところ、室内にトイレも設置してあり、清潔に保たれていたことから、引き続き生活環境を清潔に保つよう指導した。
- しかし、当事者宅周辺は野良猫が多く、市にも地域の方から猫の糞尿被害の相談が寄せられる地域である。当事者はほとんどの猫を室外で飼育していることから、これからさらに猫が増え、糞尿の被害を訴える市民が増えることが懸念された。
- 今後、不妊手術によって繁殖を防止し、地域の公衆衛生の課題解決に努める必要があるが、当事者は無職であり、全頭の手術表を捻出する余裕もないことから申請を決定。
- 総数27頭のうち2頭は手術済みであり、残りの25頭分を申請。しかし、申請後に5頭が行方不明となり現在まで戻ってきていない。この5頭を除く20頭についてはチケットを使用して手術が完了した。
- 行方不明の5頭については、1頭でも戻ってきた場合はすぐ市に連絡してもらうよう当事者に伝えており、そのばあいは2回目の申請をする予定である。
- 手術前と変わらず衛生環境は清潔に保たれており、健康状態が悪そうな猫は見受けられなかった。
- 当事者と22頭の猫はこのまま同じ場所に住み続ける。
| 手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 12月11日 | 7 | 7 | 0 | 14 |
| 12月11日 | 4 | 2 | 0 | 6 |
| 計 | 11 | 9 | 0 | 20 |
【現場写真(支援前)】


今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
今回、携わっていただいた方々のおかげで、当事者宅に帰って来なくなった5頭を除いて全頭が手術済みとなり、当事者と猫が安心して生活できる環境が整えられた点がよかった。
今回、多頭飼育崩壊に至ったきっかけは、当事者が野良猫に餌をあげ始めたことだが、当事者宅周辺は野良猫が多い地域であるため、今回の案件で終了するのではなく、継続して周辺地域のTNRについても進めていきたい。
どうぶつ基金スタッフコメント
餌やりから多頭飼育崩壊に進むことは決して珍しいことではありません。本件の当事者もこのパターンでした。支援前の様子では、室内も清潔に保たれており、猫の体もきれいでお世話は行き届いていたように感じます。
しかし、未手術のまま室内外を行き来させれば、あっという間に頭数は増えていきます。まして、当事者宅周辺は野良猫が多い地域とのこと。すでに近隣の方から保健所に相談が寄せられていたことを考えれば、今の段階で支援ができたことで将来起こりえる問題のいくつかは回避できたのではないでしょうか。
行政のコメントにもあるように、周辺地域のTNRを進める必要があります。TNRを進めるには、餌やりさんの協力は必要不可欠です。「餌やり=悪」ではなく、それぞれが互いの立場で協力しあう体制を作り上げていただきたいと思います。



