北海道苫小牧市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)㊷

申請No.42
申請日:2020年12月18日
申請/実施責任者:苫小牧市 環境生活課
場所:北海道苫小牧市
居住者:当事者(85歳、男、無職)
居住環境:持ち家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:13頭(20頭と申請していたが手術時に13頭と判明)
手術日:1月22日、30日
協力病院:Mobile VET Office
チケット発行数:20枚
手術頭数:13頭

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 3年前に飼い猫が死んだ後、家に来た野良猫に餌を与えはじめる。その後、母猫が3頭の子猫を連れてきたことから親子4頭を飼い始めた。
    2. 他の野良猫も3年の間に次々と集まってくるようになった。
    3. 可哀想だと餌を与えているうちに家の中で飼うようになり、また、不妊手術をしていなかったために子猫が生まれ、頭数が増えていった。
    4. 当事者の妹と姪は当事者が猫を多数飼っていることを以前から知っており、近頃は高齢の一人暮らしのため猫の世話が行き届かなくなっている状況であることも把握していた。
    5. 当事者が体調を崩して通院したことをきっかけに、当事者が入院や施設入所となった場合、猫の面倒を見る人がいなくなることを憂慮し、姪が胆振総合振興局と苫小牧市役所に相談して発覚した。
    6. 申請時は20頭と認識していたが、手術実施時に総数が13頭と判明。
    7. 手術後の猫6頭がボランティア団体に保護され、残りの猫は現場に戻され当事者が飼育を継続。飼育頭数が減ったことで猫の管理が行き届くようになった。
手術日 オス メス 耳カットのみ
1月22日 9 3 0 12
1月30日 0 1 0 1
9 4 0 13

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
全ての猫を手術することができたため、自己評価は100点としたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
当事者の親族が、猫の行く末を気にして行政に相談したことが発覚のきっかけとなりました。申請時点では20頭という情報でしたが、結果的には総数13頭で全頭手術済み、約半数がボランティア団体に引き取られるという、現時点ではベストな結果で終えることができました。ためらわず行政に相談してくださったご親族に感謝したいと思います。
担当行政の高い自己評価も理解できますが、当事者が多頭飼育に至ったきっかけを考えれば、継続して注意が必要ではないでしょうか。不妊手術で飼育している猫の繁殖は制限できましたが、新たな野良猫を迎え入れていては同じことの繰り返しです。今後、当事者がこれ以上猫を増やすことがないよう定期的なチェックが求められます。


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現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計