北海道根室市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)④

申請No.4
申請日:2020年4月16日
申請/実施責任者:根室市社会福祉協議会
場所:北海道根室市
居住者: 当事者本人(21、女、パート従業員)
居住環境:借家/アパート
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:15頭
手術日:4月27日、29日、5月30日
協力病院:Mobile VET Office
チケット発行数:15枚
手術頭数:14頭(今回15枚のチケットを申請するが、1頭手術前に譲渡された為使用せず)

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 当事者が中学生の頃、野良猫に餌をあげたことから住みついた。
    2. 住みついた後、不妊・去勢手術をしなかったため増えていった。
    3. 当事者がSNSを通じて知人に相談。知人からMobile VET Officeへ相談があり「ねむろ日常生活サポートセンター」に情報提供があった。
    4. 猫は室内外を出入りしている。
    5. 実施責任者が釧路、十勝管内の団体に相談するも受け入れは困難との返答。当事者の知人がNPO法人ツキネコ北海道に相談したところ、受け入れてもらえることになった。全頭保護となったため、手術後に糞尿と猫のトイレは撤去した。
    6. 今回15枚のチケットを申請するが、1頭は手術前に譲渡されたため使用せず。未手術で譲渡した理由については、出産したてで授乳中だったためとNPO法人ツキネコ北海道に確認済み。
    7. 当事者はそのまま自宅に残る。
手術日 オス メス 耳カットのみ
4月27日 1 0 0 1
4月29日 7 4 0 11
5月30日 0 2 0 2
8 6 0 14

【現場写真(支援前)】
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【現場写真(支援後)】
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今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
<評価点>
猫については自宅に残すことなく受け入れていただけた。
<反省点>
猫の引き取り後、自宅の片づけをしている途中に当事者が精神的に不安定となり(猫の保護に関して不満はなし)、その後、当事者から支援拒否の申し出があり中断することになった。


どうぶつ基金スタッフコメント
当事者が知人にSOSを出したことにより、猫たちの救済につながりました。全頭、手術後はボランティア団体によって保護され、今後は里親探しが行われていくことと思います。
手術後の猫をどうするか-。これはとても重要な問題です。劣悪な飼育環境から保護されることはとても喜ばしいことですが、全頭を保護して引き離すことで当事者を精神的に追い詰めてしまうこともあります。その結果、また猫の飼育を始めてしまい再び多頭飼育崩壊に陥るケースも…。当事者は今後の行政の支援を拒否したとのことですが、周囲に助けとなる方がいることを願ってやみません。


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現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計