16_茨城県かすみがうら市多頭飼育救済支援レポート(行政枠) 

申請No.16
申請日:2021年6月29日
申請/実施責任者:かすみがうら市 環境保全課
場所:茨城県かすみがうら市
居住者: 当事者本人(67歳、男)一人暮らし
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:18頭
手術日:7月13日、8月31日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:30枚(当初30頭で申請)
手術頭数:18頭(捕獲時に実際は猫の総数18頭と判明)

申請から不妊手術完了までの経緯(行政報告書より)

  1. 当事者が小さいころから1~2頭ずつ飼育していた。最初は飼い猫だけだったが、何年か前から野良猫も混ざりここ1年で増えてしまった。
  2. 当事者の姉がボランティア団体に相談し市に相談したことで発覚に至る。
  3. 茨城県動物愛護推進員と相談し、どうぶつ基金の多頭飼育救済支援を申請することを決定。
  4. 猫の頭数を確認する際に裏山へ行ってしまった猫がいたため、総数30頭と多めに数えてしまったが実際は18頭だった。
  5. 術後はトイレなども設置し、晴れた日には清掃して天日干しするなど清潔に保たれている。猫同士のケンカも減少した。
  6. 成猫15頭が当事者宅へ戻り、昼間は当事者宅裏の竹山などで過ごしている。手術後はマーキングもなくなり、敷地外へ行くこともなくなった。子猫3頭はボランティアが引き取り、里親探しを行う予定。
手術日 オス メス 耳カットのみ
7月13日 11 5 0 16
8月31日 2 0 0 2
13 5 0 18

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(行政報告書より)
小さい頃から常に飼い猫が1~2頭いる暮らしだったようですが、ここ数年で野良猫が混ざって頭数が増えたことで当事者一人ではどうにもできない状況になってしまいました。
今回、どうぶつ基金の多頭飼育救済支援で手術できたことに感謝するとともに、市環境保全課、ボランティア、獣医師と多くの方の協力をいただきました。反省点としては、猫の頭数が正確に把握できていなかった点です。


どうぶつ基金スタッフコメント
当初30頭での申請でしたが、支援時に実際は18頭であることが判明しました。自分が何頭飼育しているのかすら把握できていない、多頭飼育崩壊を起こす当事者にはよくあることです。今回は想定より少ない頭数であったため、全頭に手術を実施することができましたが、逆のパターンでは未手術の猫が現場に残ることになり解決は遠のきます。
多頭飼育崩壊を解決するための最初の一歩は正確な頭数把握です。今後、申請を検討されている行政にはぜひ参考にしていただきたいと思います。
「飼うなら必ず不妊手術する」
もうすっかり当たり前のことになっていると思われがちですが、まだまだ浸透していません。全国でこれだけ多頭飼育崩壊が問題となっている今、環境省や自治体はもっともっと不妊手術の重要性を説いていくべきではないでしょうか。


 
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