62_茨城県高萩市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.62
申請日:2025年12月25日
申請/実施責任者:高萩市 環境市民協働課
場所:茨城県高萩市
居住者:当事者本人(72歳、男性、パート)、配偶者(65歳、女性、パート)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):71頭(6頭)(当初75頭で申請するも実際は71頭であった)
手術日:1月20日、21日
協力病院:日立mocoどうぶつ病院
チケット発行数:75枚
手術頭数:71頭
協働ボランティア:個人ボランティア
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 2021年頃から当事者の子供が野良猫の子猫3頭の世話を始め、次第に室内で飼うようになった。
- 室内で繁殖を繰り返して頭数が増え、手術費用の捻出が困難であったことから、わずか1年程度で多頭飼育状態となった。
- 12月中旬、市民から市役所に「室内で猫を30頭飼っており、不妊手術をしていないため今後も増える。これは動物虐待ではないか」との情報提供があった。
- 同日に当事者宅を訪問。県条例による多頭飼育届の提出を促すとともに、今できる対応として雌雄を分けて飼育するよう指導。後日、室内の飼育状況を確認したい旨を伝えた。
- 約1週間後に市役所窓口での聞き取り、および当事者宅内の飼育状況を確認。多頭飼育届様式を手渡したほか、①正確な頭数の把握、②雌雄を分けて飼育する、③子猫の譲渡を検討し不妊手術を少しずつ進める、④別居家族への支援依頼について対応を要請した。
- 当初は30頭とのことであったが、多頭飼育届提出のために頭数を精査したところ75頭であった。
- 室内は強烈なアンモニア臭がしており、生活および飼育状況は不衛生な環境下にある。別居家族の支援は見込めず、当事者夫妻の収入では75頭の全頭手術は困難であることから申請に至る。
- 75頭で申請するも数え誤りがあり、実際は71頭であった。チケットによって全71頭の腑に手術が完了。支援後に1頭が亡くなり、ボランティアが9頭を保護した。
- トイレは6個→16個に増設しており、支援前に比べて糞尿が床や壁にかかりにくくなった。また、手術前は猫の夜鳴きによって当事者の睡眠が妨げられていたが、手術後は夜鳴きがほとんどなくなり眠れるようになったとのこと。頭数が減少したことで1頭あたりの生活スペースも増えた。
- 猫は今後も当事者が飼養するが、譲渡によって頭数を減らしていくこと方針である。
| 手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 1月20日 | 25 | 4 | 0 | 29 |
| 1月21日 | 1 | 41 | 0 | 42 |
| 計 | 26 | 45 | 0 | 71 |
【現場写真(支援前)】


今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
当事者やボランティアらと連携を取って手術を実施することができたが、頭数が多すぎたためチケット申請数を誤ってしまった。
どうぶつ基金スタッフコメント
手に負えないほど頭数が増えて飼育環境が劣悪になり、健康状態も管理できず、当事者家族の生活環境も徐々に壊れていく-。通常であれば早い段階で「何とかしなければ」と感じるはずですが、異常な事態に対する感覚が麻痺している当事者も少なくありません。本件当事者の場合も自らSOSを出すことはなく、発覚のきっかけは市民からの情報提供でした。近年は多頭飼育崩壊が表面化することも増えてきましたが、行政における早期発見・早期対応の体制構築が急がれます。
本件については全頭の不妊手術は完了したものの、飼育環境の改善については道半ばです。また、少しずつでも飼育頭数を減らすため、譲渡先探しを続けていくことも必要でしょう。解決に向けた取り組みを当事者がしっかりと実施することはもちろんですが、行政にも当事者の見守り・サポートを継続していただくようきたいと思います。



