52_鳥取県境港市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.52
申請日:2025年12月1日
申請/実施責任者:境港市 環境・ごみ対策課
場所:鳥取県境港市
居住者:当事者本人(80歳、女、パート)、次男(51歳、無職)
居住環境:借家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):31頭(0頭)
手術日:2月16日、18日、19日、21日、25日、26日、28日
協力病院:ふじい動物病院
チケット発行数:29枚(手術済み2頭を除く29頭分を申請)
手術頭数:29頭
協働ボランティア:ねこいえ米子

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 猫の入手経路については不明だが、精神疾患を患っている次男の主治医了承のもと、10年以上前に1~2頭の猫の飼育を開始した。
  2. これまで2頭の不妊手術を行ったが、全頭を手術することはできず10年以上かけて繁殖が進行。
  3. 臭いや鳴き声に関する近隣住民からの苦情・相談を受けて、当事者とはこれまでも面談して頭数削減などを提案してきた。5年ほど前には保健所職員と市で現地を確認し、飼育現状の悪さを確認している。
  4. 当事者には多頭飼育をしている自覚がなく、次男の病状を理由に自治体との間で壁ができていた。このような経緯を経て、現在は31頭にまで増加している。
  5. ケガで当事者が入院した際、次男から他部署(福祉健康部局)へ相談があり、主として動ける長男・次男に指導と説明を実施。
  6. 当事者には兄弟を通じて、多頭飼育の解消に向け、全頭手術および譲渡先探しなど、頭数を減らす努力の承諾を得た。保健所とともに現地を訪問し、給餌管理や排泄物の処理などを適宜行うよう指導した。
  7. 当事者は長期の入院(少なくとも約2か月程度)を余儀なくされており、状況によっては自宅に帰ることができない可能性もある。これまで猫のお世話はすべて当事者が行っていたため同居の次男では管理できず、また、次男には精神疾患があり体調にも左右されることから申請を決定。
  8. チケットを使用し、未手術の29頭は全頭手術が完了した。
  9. トイレの数を増設、飼育現場の清掃作業を実施することによって、汚れや悪臭が大きく減少した。また、キャットタワーの代わりとして利用されていた家具等を清掃して使用できるようにしたほか、寝床(ベッド)を新しく作成した。飼養環境は改善され、猫の状態も良くなっている様子。
  10. 今後、当事者宅には4頭のみを残して終生飼養を行う予定。すでにボランティアが2頭を保護しており、その他の猫についても、ボランティア団体や市、保健所から補助を受けながら譲渡を目指していく。
手術日オスメス耳カットのみ
2月16日1405
2月18日0505
2月19日0202
2月21日4105
2月25日5005
2月26日2002
2月28日5005
1712029

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
問題発覚後から支援までの時間が短かったことから、当事者やその家族との関係が構築しづらかったこともあり、いろいろと手間取ってしまった。また、不妊手術がゴールではなく、これから猫の里親探しなど先の対応があることから、満点の評価ではないと思っている。
当事者が入院中であることから、家族や関係機関、ボランティア団体などと連携し、多頭飼育の状態がはやく解消されるように努めていきたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
多頭飼育崩壊の現場は明らかに異常な状態ですが、長年その環境で過ごすことで感覚が麻痺してしまう当事者は少なくありません。本件については、5年ほど前に保健所と市が現地を訪問し、その劣悪な飼育環境を確認しています。多頭飼育の自覚(特に崩壊している自覚)がない当事者との折衝が難しいことは承知していますが、この時に何らかの具体的対応ができなかったものかと考えてしまいます。
当事者の入院をきっかけに支援が実現し、解決に向けて大きく前進しましたが、行政のコメントにもあるようにまだまだ道半ばです。飼養環境のさらなる改善と譲渡によって飼育頭数を減らすこと、どちらも一朝一夕でできることではありませんが、行政をはじめボランティア等関係者の皆さまには引き続き、指導とサポートをお願いしたいと思います。


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