37_新潟県津南町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.37
申請日:2025年10月15日
申請/実施責任者:津南町 税務町民課町民班
場所:新潟県中魚沼郡津南町
居住者:当事者本人(69歳、男、酪農)、妻(69歳、酪農)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):62頭(5頭)
手術日:11月9日、22日
協力病院:しんけん動物病院
チケット発行数:60枚(手術済み2頭を除く60頭分を申請)
手術頭数:33頭(60頭で申請するも支援時までに22頭が行方不明となり、子猫5頭は幼齢のため手術できず)
協働ボランティア:越後妻有動物愛護協会
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 40年ほど前、経営している牛舎内の餌を狙って侵入するネズミを退治するために猫1頭を飼い始めた。
- 15年前まで猫は常に1~3頭で増えることはなかったが、 15年前から牛舎に捨てられた猫や野良猫が住み着くようになり、繁殖して増えていった。
- ボランティアが近隣を訪れた際、近隣住民からボランティアへ情報提供があり、ボランティアが行政の担当課へ相談したことにより発覚。当事者宅を訪問し、近隣住民に迷惑が掛かり始めているため、これ以上猫を増やさないように指導。
- 当事者は、近隣住民へ迷惑が掛かっていることを気にしており、これ以上増えないようにするために不妊手術の必要性を感じている。しかし、頭数増加によって餌代が高額となり手術費用を捻出する余裕がなく、飼育環境の改善とこれ以上の繁殖を防ぐために申請を決定。
- 当初60頭で申請するも手術日までに22頭が行方不明(周囲には見当たらず野生動物等に襲われたと思われる)となった。子猫5頭は幼齢のため手術対象外となったが、ボランティアが保護してすでに譲渡され、適切な時期に里親にて手術予定となっている。
- 残る33頭がチケットによって手術済となり、もともと手術済みであった2頭を含めた35頭の成猫が現場に残っていたが、当事者が里親を探して5頭が譲渡済みとなり、現在は28頭となっている。
- 手術前は猫同士のケンカが絶えず常にケガをしている猫がいたが、手術後はケンカが少なくなった。また、餌を多く与えるように指導したことで瘦せすぎの猫がいなくなり、全頭が健康的になりつつある。
- 空き缶などのゴミは片付けられ、不妊手術をしたことによってマーキングの臭いも軽減された。これまではトイレが置かれていなかったが、支援時に新たにトイレを5つ設置。今後少しずつ増やしていく予定である。
- 当事者と猫はこのまま同じ場所に住み続けるが、里親希望者が現れた場合は譲渡を行っていく。
| 手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 11月9日 | 10 | 11 | 0 | 21 |
| 11月22日 | 2 | 10 | 0 | 12 |
| 計 | 12 | 21 | 0 | 33 |
【現場写真(支援前)】


今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
現場に残っていた猫については、予定どおり全頭捕獲して手術ができた。
どうぶつ基金スタッフコメント
申請から支援までの間に22頭が行方不明になるという痛ましい状況がありましたが、現場に残っていた未手術の成猫33頭については無事に手術を完了することができました。
子猫5頭はボランティアに保護されすでに譲渡されているほか、当事者自ら譲渡先探しを行い、5頭が新たな家族のもとへ出発しました。現在は28頭が残りますが、少しずつでも頭数が減るよう譲渡先探しを継続していただきたいと思います。
牛舎や競馬場での多頭飼育崩壊は、対応事例が過去に数例あります。きっかけはさまざまですが、敷地が広いだけに問題が表面化するのが遅れがちです。不妊手術は最も重要な手段ですが、あくまで解決の第一歩でしかありません。本件においては、現場で繰り返される猫の遺棄への対策、周辺の野良猫のTNRが必要不可欠ではないでしょうか。



