60_埼玉県川口市保健所多頭飼育救済レポート(行政枠) 

申請No.60
申請日:2025年3月5日
申請/実施責任者:川口市保健所
場所:埼玉県川口市
居住者:当事者本人(女 年齢不明)、夫(無職)、義母(無職)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):23頭(0頭)(当初25頭で申請するも実際は23頭であった)
手術日:3月27日、3月28日、3月31日
協力病院:ライト動物病院
チケット発行数:25枚
手術頭数:23頭
協働ボランティア:なし

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 2020年頃、知人からメス猫を1頭譲り受けた。
  2. その猫が出たがったため室外に出したところ野良猫のオスと交配して出産。子猫が産まれても不妊手術をせず、現在の頭数まで増えてしまった。
  3. 当事者の息子(別居)から「母親と一緒に猫の世話をしているが、頭数が多くて面倒を見切れないので引き取ってほしい」と相談があり発覚。
  4. 雌雄で飼養スペースを分けるよう指導するも困難であり、当事者には不妊手術費用を負担する経済的余裕がない。このまま放置すると頭数が増えてしまう可能性が大変高いため申請に至る。
  5. 当初25頭で申請するも実際は23頭であった。全頭チケットによって不妊手術が完了した。
  6. 川口市保健所が23頭の猫を全頭引き取って動物管理センターで飼養管理をしている。猫の健康状態に異常はなく、今後、譲渡先を探していく。
手術日オスメス耳カットのみ
3月27日2204
3月28日55010
3月31日4509
1112023

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
どうぶつ基金様とライト動物病院様の協力により、不幸な子猫が産まれる前に対応できた点は良かったのですが、もっと早い段階でこの状況を探知できなかったことが悔やまれます。


どうぶつ基金スタッフコメント
猫を飼うために必要な知識のない当事者が安易に猫を譲り受けた結果がこれです。譲った知人の責任も重いと感じます。「面倒を見切れないので引き取ってほしい」と保健所に連絡したのは当事者の息子ですが、自分の無知・無責任のために頭数が増え、不衛生な環境で暮らし、不要なものとして扱われる、そんな命を救うために当事者は果たしてどれだけの努力をしたでしょうか。無責任な飼い主のために動物がその命で責任を取る、そんな理不尽は絶対に許されません。
猫は人と同じで失ったら決して戻らない命があり、感情があり、苦痛もちゃんと感じます。こんな当たり前のことを言葉に出さなければいけないほど情けないことはありません。当事者宅の23頭は全頭、動物愛護センターに引き取られましたが、譲渡先が見つからなかった場合も殺処分の対象としないことを確約いただいています。時間はかかるかもしれませんが、それぞれに優しい家族が見つかることを願います。


2024年度 多頭飼育救済支援実績はこちら
多頭飼育救済に関するお問合せはこちら

最近の投稿
  • 38_山梨県甲州市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
  • 42_北海道むかわ町多頭飼育救済レポート(行政枠) 
  • 45_茨城県稲敷市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)   
  • 58_福岡県大木町多頭飼育救済支援レポート(行政枠)※同案件2回目