45_茨城県稲敷市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)   

申請No.45
申請日:2024年12月5日
申請/実施責任者:稲敷市 環境課
場所:茨木県稲敷市
居住者:当事者本人(79歳、女、無職)
居住環境:貸家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):17頭(0頭)
手術日:2月19日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:17枚
手術頭数:16頭(1頭が行方不明となり手術できず)
協働ボランティア:ポチたま会

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 約4年前、自宅の庭(軒下)に住みついた野良猫のメス1頭を保護した。
  2. 保護した猫を不妊手術をせず飼育していたため繁殖を繰り返し、頭数が増えてしまった。
  3. 近隣住民から県指導センター、ボランティア団体に相談があったのち、当事者および近隣住民から市役所、地域包括センターに相談があり多頭飼育状態であることが発覚。
  4. 当事者宅を訪問し、飼育環境の改善や室外に出さないでほしいこと、また、これ以上猫を増やさないよう不妊手術をするよう指導した。
  5. 何度か当事者宅を訪問し、当事者に不妊手術の交渉をするも費用の捻出が難しいと判断。飼育環境の改善とこれ以上の繁殖を止めるため、また、高齢の当事者の生活改善を改善するため、多頭飼育救済支援への申請を提案し、当事者の合意を得ることができたため申請に至る。
  6. 17頭の手術を予定していたが、手術の数週間前に1頭が行方不明となる。この1頭を除く16頭は手術済みとなり、当事者宅で引き続き暮らす。行方不明になった1頭が戻ってきた場合は、2回目の申請を行う予定である。
  7. 支援後はこまめに清掃をするようになり、猫が気持ちよく過ごせるよう床からカーペットへ変更。トイレの数も3個から6個に増やした。
  8. 衛生的になった環境で猫の健康状態も良くなり、ストレスが軽減された。
手術日オスメス耳カットのみ
2月19日124016
124016

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
今回の多頭飼育崩壊の事例についても、どうぶつ基金のご理解をいただき、ボランティア団体や福祉部門と協力して救済することができた。市内には、まだ多頭飼育崩壊しそうな事例があるようなので情報収集や準備に努め、救済を行いたい。


どうぶつ基金スタッフコメント
軒下に住み着いた野良猫を保護する、そんな優しい気持ちから始まった猫の飼育がこのような状態になってしまいました。不妊手術の重要性を当事者が知っていれば…、誰かがもっと早く気が付いてくれていたら…と「たられば」をつい考えてしまいます。今回の支援によって、行方不明の1頭を除く16頭が手術済みとなり、今後も当事者が飼養を継続します。現場の清掃が行われて飼養環境も改善し、猫も健やかに過ごしているようですが、この状態が続くよう定期訪問による見守りをお願いしたいと思います。


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