26_北海道小樽市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.26
申請日:2023年7月11日
申請/実施責任者:北海道小樽市 福祉保健部福祉総合相談室
場所:北海道 小樽市
居住者:当事者本人(60歳、女、無職)、長男(33歳、無職※申請時は在職していたがケガにより離職)
居住環境:貸家/戸建て
生活保護の受給状況:受給している
多頭飼育現場の猫の総数:17頭(申請時14頭だったが、子猫が3頭生まれ17頭となった)
手術日:7月28日、8月8日、8月25日
協力病院:えぞりすどうぶつクリニック
チケット発行数:11枚(申請時14頭のうち手術済み1頭、子猫2頭を除く11頭で申請)
手術頭数:11頭
協働ボランティア:NPO法人 ネコと人を繋ぐ ツキネコ北海道

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 約25年前、仕事で使用していた4tトラックの中にオス猫が1頭もぐってしまい、救い出したが行くあてがなく、自分で飼うことにしたのがきっかけ。
  2. その後、知人がメス猫1頭を飼えなくなり、当事者が引き取った。
  3. 1年目は問題なかったが、不妊手術をしていなかったため、2年目に最初に飼っていたオス猫との間に子猫がうまれるようになり、次第に増えていった。里親を探したり、譲渡したりもしていたが、離婚や転職や病気により金銭的にも困窮していき、病院にも行かせられずに病気の猫も増えていった。最大で30頭ほどいたことがある。その後減ったが、どんなに少なくても常に7~8頭はいる状態が続いていた。
  4. 当事者がたるさぽ(生活困窮者自立支援機関)に来所し、生活の困りごとについて相談した際に発覚。
  5. 協働ボランティア団体の協力により、糞尿で荒れ果てていた自宅室内を清掃、消毒してもらうことができた。これにより不衛生な住居環境を改善してもらえ、猫トイレの設置も叶い、当事者本人に猫トイレの清掃を維持することを指導した。
  6. 市から協働ボランティア団体に多頭飼育の相談をした際、本制度の存在を教えてもらった。生活保護申請により、最低生活費の保障と通院費の無償化には進んだが、多頭飼育の問題を解決しなければ、猫の健康的にも、当事者の(精神)衛生的にも、根本的な生活改善には至らないと判断し、申請に至る。
  7. 申請時総数14頭と確認し、うち子猫が2頭、不妊手術済が1頭のため11頭で申請。
    支援前に2頭の猫が出産、生まれた子猫3頭を含め、17頭になった。
  8. 17頭中11頭は不妊手術を実施。うち7頭は当事者宅でそのまま暮らし、協働ボランティア団体が順次保護していく予定。不妊手術済の成猫4頭と子猫5頭は協働ボランティア団体が保護し里親探しを行う。子猫5頭の手術時期は保護先の協働ボランティア団体にて進める予定。不妊手術済の1頭はすでに譲渡済。
  9. 室内の糞尿や不衛生なゴミは撤去され、適量数の猫トイレを設置することができており、当事者も清掃することができているため、環境改善されている。手術を終え、発情や多頭でのストレスが軽減された。
手術日 オス メス 耳カットのみ
7月28日 3 5 0 8
8月8日 0 2 0 2
8月25日 0 1 0 1
3 8 0 11

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
この度の一連の支援の大部分はツキネコ北海道様に先導いただきました。ボランティアさんの協力を得た徹底的な清掃、部屋の整理整頓、えさの支援から家具・家電の提供まで、こちらの想像以上の対応をしていただきました。当事者の精神衛生も、多頭飼育の問題が改善していくにつれて向上していくようにも感じられ、今回のツキネコ北海道様との協働は、ネコにとっても、当事者にとっても、大変意味のある活動になったように思います。まだ家にいてこれから保護予定のネコがいることから現時点で100点をつけることは避けましたが、本件に関しては、ツキネコ北海道様とどうぶつ基金のご協力を得ること以上に有効な方法はなかったと思っております。ご協力どうもありがとうございました。


どうぶつ基金スタッフコメント
未手術の猫を室内飼育にすればどうなるか、あっという間に頭数が増えていきます。最初に当事者が飼っていたのは2頭です。この時点で不妊手術ができていればこのような事態にはなりませんでした。しかしながら今回、行政からの報告にもあるように、ボランティア団体の協力を得られたことにより飼養環境もおおいに改善され、譲渡の道筋もつけることができました。当事者だけではどうにもならない状況であっても、行政に相談することで解決の道へ繋がる方法があることを、多くの方に知っていただきたいと思います。


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