3_大阪府松原市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.3
申請日:2022年4月4日
申請/実施責任者:松原市 市民生活部 環境予防課
場所:大阪府松原市
居住者:当事者本人(女、79歳、無職)、息子(男、48歳、工場勤務)
居住環境:賃貸/集合住宅
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:15頭
手術日:6月8日
協力病院:ねことわたしのスペイクリニックKOBE
チケット発行数:10枚(4頭は協働ボランティアの費用負担で手術を実施)
手術頭数:10頭(支援実施後に未手術1頭が発見され後日再申請)
協働ボランティア:特定非営利活動法人KATZOCtetote

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 時期は不明だが、以前同居していた長男が拾ってきたメス猫1頭を飼育し始めた。
  2. 3年ほど前、そのメス猫が外に出てしまい妊娠して帰ってきた。そこからどんどん増えていった。
  3. 当事者本人からボランティアに相談があり発覚。
  4. 当事者の生活環境の悪化と管理会社からの苦情により申請に至る。
  5. メス4頭はすでに妊娠していたため、ボランティア負担にて先行して手術を実施。チケットにより残る10頭全頭の手術を行った。
  6. しかし、住居の現状回復に向けての協議中に当事者が猫1頭を隠していたことが判明。この1頭についても後日再申請を行うこととした。
  7. 当事者は現場の住居に住み続ける予定であるが、猫についてはボランティア団体が全頭保護して里親探しを行う。
  8. 保護後の猫たちはケージを使いながら環境や人に馴れる訓練中。トイレも決まったところで行っており、臭い等も軽減した。
  9. 環境が改善されたことで、猫のストレスも軽減したようである。
  10. ※松原市2回目レポートはこちら

手術日 オス メス 耳カットのみ
6月8日 9 1 0 10
9 1 0 10

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
当事者については最初は訪問を拒むようなところもありましたが、少しずつ心を開いてくれ、今では相談を自らしてくれるようになりました。しかし、支援後に猫1頭を隠していたことが判明し、その1頭についても多頭飼育救済を再度申請した次第です。
住居については原状回復などまだまだ時間がかかりそうですが、猫についてはどうぶつ基金様とボランティア団体様との協働によって動物愛護管理センターへの持ち込みなどがなかった点は良かったと思います。


どうぶつ基金スタッフコメント
全頭無事に不妊手術を終えたと安心したのもつかの間、当事者が猫1頭を隠していたことが判明しました。実は、多頭飼育案件の当事者が少数の猫や犬を隠す、というのは珍しくありません。今回のように、手術後の猫をボランティアが全頭引き取る場合は特に注意が必要。関与する行政やボランティア団体は、その可能性を十分に考えて頭数把握を行っていただければと思います。
残った1頭についてもすでに再申請が出され、その1頭についても手術が完了しています。多頭飼育崩壊の解決の一歩は「全部やる」です。多頭飼育の状態を二度と生み出さないためにはこれしかありません。


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