地球に優しくするために必要な言葉と意味をおぼえよう!

こんにちは、どうぶつ基金理事長の佐上邦久です。

どうぶつ基金がアースデイに作った「ちきゅう部」はみんなで地球を良くしようという活動ですが、
地球や環境の話には聞きなれない言葉がたくさん出てきます。

サステナブル?、エシカル? SDGs?って、初めて聞く言葉がニュースで流れてきます。

なんとなく雰囲気でわかった顔で頷いてしまうのはあぶないことです。

そこで、これから、どうぶつ基金の相談役であるマエキタミヤコさんが、
地球に優しくするために必要な言葉と意味を、やさしく教えてくれます。
どうぶつ基金のちきゅう部 まずはここから始めましょう。

 

地球に優しくする言葉 その1

このごろテレビでもよく見かけるようになりました。「SDGs(エスディージーズ)」という言葉。

子どもたちは環境教育として学校で教わっているけど、前進のMDGs(エムディージーズ)は2000年からだから、
その頃から教える学校があったとしても、ここ20年。だから、大人たちは子どもたちほど知りません。

まず、何の略か、という話から、させてください。

エスディージーズは、サステナブル・ディベロプメント・ゴールズ
(複数形、Sustainable Development Goals)の頭文字をとったものです。

意味は、持続可能な開発の目標たち。2015年から始まった、環境と人権の国連の目標です。
国連は平和(戦争をなくすこと)を目的とする国の集まりです。

1948年(昭和23年)、第二次世界大戦が終わった3年後、
3回目の国連総会で「すべての人民と国が達成すべき共通の基準」として「世界人権宣言」を採択したのが有名です。

つまり、人間というのは、ほおっておくと戦争して世界をしっちゃかめっちゃかにして
ひどいことになるから(なったから)、もうそうならないように、みんなできまりを作って守って、
人間として生きのびようとするためにできた、のが国連です。

世界には200以上の国と地域があって、国連に参加しています。お金も出しています。
その他にも、寄付金を集めて、活動にあてています。NGOの親玉みたいなものです。

お。NGOという言葉が出てしまいました。NGO(エヌジーオー)というのは、
ノン・ガバメンタル・オーガニゼーション(Non Governmental Organization : 非営利政府組織)の頭文字をとった略で、
政府ではない、でも公益的な活動をする組織、という意味です。

で、公益的、ということですが、みんなのためになること、です。まんま、ですね。

で、なんでNGOは自分のことを「非政府」とわざわざ言うのか、ですが、
それは政府は税金をとって、そのおかね(税金)で公益的なことをする組織だからです。

というか、みんなのためになることをするので税金を払ってください、といっているのが政府。税金を集める理由が「公益」です。

あれ、NGOと政府は同じことをしてるってこと?

そうなんです。

なんか無駄じゃない?

そうなんです。

でも、税金の使い道はすべて国会で決められています。一応。
でも国会で承認されるのには、議員さんの理解、ひいては国民の理解を得る必要があります。

何十年もかかる場合もあります。なかにはそれを待ってられない、
そのためにお金を出してもいい、寄付してもいい、というせっぱつまった事がらもあります。

環境もそういった事がらのひとつでした。

自然環境を守るため、本当は国会を通して、税金を使ってやりたい。でもその時間がない。
なかなか理解が得られず、国会で議論はするけれど予算がつくものは少ない。
そのあいだにも動植物は絶滅するし、気候変動は進むし、渡り鳥も湿地帯も海岸も、減っていく。

コンクリートが海岸線を護岸で固め、河川敷を覆い、ダムができ、森は切り開かれ、木は切り倒され、
熊やクマタカ、イヌワシが住んでいるところを追われる。やめてー、やめてー、といっている人がいるのに。

待ってられないよ。自然を守ろうよ。そう思う人たちがお金を出し合って、
世界中で環境NGO(自然保護NGOとも呼ばれます)を作りました。

TNRで殺処分ゼロをめざす「どうぶつ基金」もそんなNGOのひとつです。

あれ、でも、地方自治体の補助金とかがつく時があるよ。その時はNGOじゃなくなるのかな。

それはいい質問です。でもNGOがその専門性の高さから、原資が税金である補助金や委託金をもらって、
調査や研究をして報告書を提出する仕事などを頼まれるときもあります。

一回受け取ったからといって、NGOじゃなくなる、というわけではなく、
見分け方は「独自の科学に基づいた判断と運営を保っているか」です。

なかには、ご指摘のように、補助金や委託金がほしくて、また経営が補助金や委託金に依存してしまって、
科学的な判断が歪められてしまい、言いたい事が言えなくなってしまう残念な組織もあります。

そうするともはやNGOとは呼べなくなってしまいます。
もっとひどいと、役所から天下りがやってきて、乗っ取られてしまうときもあります。
こうなると、NGOは、今度は「外郭団体」と呼ばれてしまいます。

外郭?何の?

役所の、です。環境省の外郭団体、経産省の外郭団体、などなどです。
役所、各省庁は自分たちで外郭団体を作ることがあります。人手が足りない。
自分たちでできない。専門的な人をたくさん雇い入れたい。

そんなときは国会で法案を通し、直接外郭団体を作ります。
もちろん役人が作るのではなくて、国民の意見を代弁する議員たちが話し合って合意して、法律ができて、作ります。

エスディージーズの説明をしようと思って、まず、いったん、国連とNGOの説明をしました。
長いので、今日はここまで。

次回はエスディージーズができた経緯と、
サステナブル・ディベロプメント、という言葉の意味を説明します。

地球に優しくする言葉 その2へつづく。)

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