72_群馬県渋川市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.72
申請日:2026年2月20日
申請/実施責任者:渋川市 環境森林課
場所: 群馬県渋川市
居住者:当事者本人(77歳、男、無職)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない(受給予定)
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):20頭(0頭)
手術日:3月13日
協力病院:ふー動物病院群馬分院
チケット発行数:20枚
手術頭数:20頭
協働ボランティア:NPO法人 群馬わんにゃんネットワーク
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 当事者が幼い頃から常に何頭かの猫が庭にいた。始めは庭で餌やりをしていたが、2015年に初めて1頭を家に入れた。
- 野良猫の餌やりから始まって家に居つくようになり、そこから増減を繰り返して明確な頭数は不明。現在は室内外あわせて20頭がいると思われる。
- 2026年1月、当事者より市の環境森林課窓口へ相談があったため協働ボランティア団体を紹介。支援申請までにフードの支援、飼養環境の改善に関する指導、また行政から支援を受けるよう案内した。
- 当事者は求職中とのことだが無職である。生活保護の申請を希望しているが、年金を受給していることもあって手続きがなかなか進まず、食べることにも困るような状態。また、家の中で猫が暮らし、当事者はほとんど車で寝起きしている。環境改善にも何らかの手助けが必要であることから、ボランティアと協議し、支援の申請を決定した。
- 20頭の不妊手術を完了、現場の猫はすべて手術済みとなった。
- 手術後、猫は落ち着いた状態で室外に出た猫たちも家の周りで過ごしている。トイレがなく当初は外にも設置予定だったが、近隣住民の合意を得ることができず室内にのみ設置した。
- 家自体の老朽化が激しく、当事者の経済状態、健康状態からも即座に対応できるものではない。今後、福祉担当課やボランティアと連携し、当事者の生活環境や近隣住民との関わり方についても、同時進行して対応していく。
- 当事者と猫はこのまま同じ家に住む予定。
| 手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 3月13日 | 11 | 9 | 0 | 20 |
| 計 | 11 | 9 | 0 | 20 |
【現場写真(支援前)】


今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
ボランティア団体と協働し、予定頭数の不妊手術の実施と当事者への飼い方指導等を行った結果、衛生環境が改善された。しかし、周辺住民の理解があまり得られていないことや、当事者の健康状態の確認等も、経過観察していく必要があると考えている。
どうぶつ基金スタッフコメント
近隣からは糞尿に関する苦情が出ていたようです。そのため、支援後も近隣住民の理解が十分に得られていません。十分な数のトイレを設置する、清掃を徹底して周囲の衛生環境に配慮する等、当事者は今後、実際の行動を通じて近隣住民の理解を得られるよう努めていただきたいと思います。
庭にふらりとやってきた猫がかわいいからと餌をあげるー。飼い猫を自由に外に出し、子猫が生まれたら近所の人にもらってもらう-。そんな昔ながらの風景は、現在の日本では受け入れられなくなりました。時代が変われば、犬猫の飼い方や共生の在り方も変わるのに、それが浸透していないのです。今回のような事例を見るたび、啓発活動の至らなさを思い知りますが、あきらめるわけにもいきません。どうすれば全国端の端まで行き届くのか、情報発信をする立場としてこれからも試行錯誤を重ねていきます。



