22_群馬県桐生市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.22
申請日:2025年7月30日
申請/実施責任者:群馬県 桐生市 地域づくり課
場所:群馬県桐生市
居住者:当事者本人(39歳、女、個人事業主)、長女(17歳、フリーター)、長男(16歳、学生)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):22頭(7頭)
手術日:9月11日、10月9日
協力病院:いながき動物病院桐生分院
チケット発行数:22枚
手術頭数:22頭
協働ボランティア:猫のへや

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 2023年4月に保護した野良猫が、保護直後に4頭を出産した。
  2. 室内飼育で不妊手術をしていなかったため繁殖し、頭数が増えていった。
  3. 知人が当事者宅を訪れた際に多頭飼育であることが発覚。知人が当事者を説得して市に相談が寄せられたことで事態を把握した。
  4. 当事者は、数頭は継続して飼養し、残りの猫は譲渡することを希望しているが、総数が多く解決には時間と費用を要することを説明。
  5. 部屋を清掃してトイレの数を増やすこと、ケージ内のメス猫の過密状態をなくして人に慣らすよう指導したが、飼養環境の改善が難しく、これ以上頭数が増えると近隣への悪影響も考えられたことから申請に至った。
  6. チケットにより全頭の手術が完了。不衛生だった部屋の掃除、片付け、ケージの撤去が行われたことで飼養環境が改善し、活動スペースが広がったことで猫のストレスが軽減され、のびのびと過ごしている。
  7. トイレも4個→6個に増設されて臭いも抑制されている。
  8. 猫は当事者が引き続き飼養するが、譲渡による頭数減を目指していく。
手術日オスメス耳カットのみ
9月11日28010
10月9日102012
1210022

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
チケットを全部使いきることができた。また、当事者も喜んでおり猫にとっても住み良い環境になったと思う。


どうぶつ基金スタッフコメント
最初はたった1頭、そこからわずか2年ほどで22頭にまで増えてしまい、当事者のみで解決することは難しくなっていました。保護した野良猫が妊娠していたというケースは少なくありません。当事者が問題意識を持っていたのかは定かではありませんが、知人の説得がなければ状況はさらに悪化していたと思います。ここで食い止められたことは、当事者にとってはもちろん、何よりも22頭の猫にとって良い結果となりました。今後は、1頭でも多くの猫に新しい家族を探して譲渡を進めるとともに、改善した飼養環境の維持に努めてほしいと思います。

※残念ながら、今回、猫の捕獲運搬時に行政の立ち合いが行われていませんでした。多頭飼育崩壊の現場では、想定外のトラブルが発生することがあります。そのため、どうぶつ基金では、多頭飼育救済の支援においては、当事者との接触、話し合い、当事者宅への立ち入り、犬猫の運搬には必ず申請者(行政)が立ち会うことを必須としており、申請時に遵守いただくことをお約束いただいております。申請を検討している行政におかれましては、この点を十分にご理解いただきますようお願いいたします。


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