東京都中央区多頭飼育救済支援レポート(行政枠)⑨

申請No.9
申請日:2019年09月10日
申請/実施責任者:東京都中央区
場所:東京都中央区
居住者:当事者本人(41歳、女)
居住環境:借家/アパート
生活保護受給の有無:受給なし
多頭飼育現場の猫の総数:34頭
手術日: 10月3日、4日、5日、10日、19日
協力病院:さかい犬猫クリニック
チケット発行数:17枚
手術頭数:13頭(1頭は早産出血、残り3頭は既に手術済み)

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

    1. 2011年頃から猫を飼い始め、家庭内で繁殖を繰り返した。
    2. 猫が年々増加するもマンション内で悪臭が発生し今年7月下旬に総会が開かれ発覚となった。
    3. 同じ時期に隣のマンションの住民から保健所に2件悪臭の苦情がきた。
    4. 総会の結果を経て、マンション副理事から保健所に連絡がきた。
    5. 1DKに30頭程いる多頭飼育であることが判明
    6. 8月上旬、保健所職員と区ボランティアで現場の確認を行ったところ、現場の部屋は不衛生な状態となっていた。
    7. 近隣への悪臭被害が問題となり、早急に対処しなければならないが収入も少なく当事者は手術費も捻出できない状態。
    8. 餌は与えているものの、頭数に対し不十分な水の量しか用意されていないなど、管理ができていない。
    9. 当事者は全頭手放すことに同意しており、区のボランティアに里親探しを依頼することになった。
    10. 区のボランティアが手術費用を負担したのもあり、全34頭のうち未手術が17頭となる。
    11. 1頭早産出血し、既に手術済の猫が3頭いた為どうぶつ基金のチケットを使用し手術を行った頭数は13頭と予定よりも少なくなった。
    12. 猫は全頭保護し、順次譲渡を行う。当事者は引っ越す予定。
手術日 オス メス 耳カットのみ
10月3日 1 2 0 3
10月4日 1 2 0 3
10月5日 0 3 0 3
10月10日 0 3 0 3
10月19日 0 1 0 1
2 11 0 13

【現場写真(支援前)】
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【現場写真(支援後)】
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今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
・ボランティアの全面的な協力もあり特別大きな問題が起こることは、対応にあたることが出来た。
・一方でどうぶつ基金に依頼するまでに時間がかかってしまった点が課題である。


どうぶつ基金から

飼い主が猫を飼い始めたのが2011年、悪臭により発覚するまで8年間、多頭飼育はアパートの一室で人知れず行われており問題化しませんでした。ネコが30匹になり、悪臭が外に漏れるまで隣の住民さえ気づかずに事態は着々と悪化していたのです。全国で何件の多頭飼育崩壊予備軍がいるのかと、考えるだけで恐ろしい気分になります。

幸い、今回は東京都中央区行政からの申請があり、ボランティアとの協働で解決が行われました。中央区の職員とボランティアの皆様に感謝いたします。

ありがとうございました。

 


現場 オス メス 性別不明 耳カットのみ 合計
沖縄県国頭郡 7 14 0 0 21
宮城県宮城郡 13 24 0 0 37
群馬県太田市 52 15 0 0 67
沖縄県沖縄市 7 1 0 0 8
群馬県富岡市 11 12 0 0 23
神奈川県小田原市 8 5 0 0 13
埼玉県川越市 30 23 0 0 53
兵庫県川西市 10 16 0 2 28

 
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