さくらねこ便り 大阪編

コロナ禍で大変な時期においても、小さな命に
心を寄せていただき本当にありがとうございます。

ヒトが外出や行動制限を強いられている中でも、外で暮らす猫たちは
おなかも減るし、妊娠もします。いつもエサをくれる人たちが来なくなり
つらい思いをしています。

今日の舞台、大阪の十三(じゅうそう)地域は飲食店、パチンコ店、風俗店、
などが密集している歓楽街です。営業自粛の中、いつもエサをくれる
ホステスさんも来なくなったりして、猫たちの世話は、これまで以上に待った
なしの対応を求められます。

今回、報告をしてくれる「十三(じゅうそう)さくら猫の会」の原田玲子さんは
ここ十三で、長年どうぶつ基金の協働ボランティアとして
さくらねこTNR活動をしている筋金入りの猫ボラさんです。コロナ禍の
歓楽街での猫と人のドキュメントをご一読ください。

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[小さい頃に足を切られる虐待を受け、その後、毎年子猫を産んでは
死なれる不幸を繰り返してきたサビ猫チャコちゃんの話]

5月は、お手伝いの分も含め、15匹の飼い主のいない猫の避妊去勢手術・
さくらねこTNR活動に取り組みました。
貴重などうぶつ基金様のチケットも4枚使わせて頂きました。
どうぶつ基金様に大切なお金をご寄付下さった皆様。
手術を受け入れて下さった病院様。
医療費を御負担下さったご相談者様。
本当にありがとうございます。

私は現在、幾つかのエリアを並行して取り組んでおります。
手術浸透率が上がれば上がる程、残り数匹という段階になると、捕獲の難度は
格段に上がります。

今月は完全な徹夜が何日も続き、今も持病の目眩・意識朦朧・手が震えて文字入力
もままならないほどの疲労困憊ぶりです。

でも、写真のサビ猫チャコちゃんは、私など比較にならない程、想像を絶する苦難
に満ちた半生を10年以上、生き抜いてきました。

↑母猫チャコちゃん

小さい頃に心無い人に後ろ足を切断され、3本足。
その足は繰り返し皮膚が摩擦で出血していたそうです。

毎年2,3回、命がけで出産をするものの、子猫の殆どは産まれてスグに
死亡してしまいます。
この春も5匹赤ちゃんが産まれ、3匹はすぐに亡くなりました。

↑2017年十三で初めての一斉TNR

先に産まれたての子猫を捕獲した私を、母猫チャコさんは襲いかからんばかりの
勢いで威嚇し、我が子を捨て身で守ろうとしていました。

猫が我が子を慈しむ愛情・怒り・恐怖・悲しみ・嫉妬といった、豊かな感情を猫が
持っているのは明らかです。
また、我が子でなくても、自分より弱く小さな子に食べ物を分け与えるという
利他行為を何の気負いも無く為す猫も沢山見てきました。

たかが野良猫が、と軽視する方もいらっしゃるでしょうが、そんな感情豊かな小さく
体も不自由な生き物が、「毎年、子猫を産んでは、ほとんど死なせてしまうという
暮らしを10年以上も強いられているなんて、、、、」

私にはどうしてもチャコちゃんが幸せだとは思えませんでした。

産まれてスグに死んでいった、たくさんの子猫を想像しただけで胸が張り裂けそう
に痛みます。

何が何でも、この子に、苦労続きの生殖活動から引退してもらいたいと強く強く
思いました。

捕獲の夜は大雨でした。
トラップの仕組みも学習した賢い子の為、正直かなり苦労しました。
色んな技を駆使し、やっと捕獲に成功した時、私はずぶ濡れで回りは
明るくなりかけていました。
ご相談者様は号泣して喜んで下さいました。
これだけ人に気に掛けてもらえて、チャコさんはラッキーな子です。

↑チャコちゃんの子供ララちゃん

母猫チャコさんとキキ、ララという素敵な名前をもらった仔猫たちですが、
今は猫ボランティア活動初心者のご相談者様のお宅で家猫修行中です。

↑チャコちゃんの子供キキちゃん

ヒトに心を開いてくれるまで少し時間がかかるでしょうが、折を見て、里親様を募集
させて頂きます。これからは、新しい家族と仲良く幸せに暮らしていくことでしょう。

健康な体にメスを入れて生殖能力を奪う事を自然の摂理に反する人間のエゴ、
自己満足と非難するご意見もあります。

しかしながら多産多死「産まれてスグに殺される」という負の連鎖を止め、
死ぬ為だけに産まれるような不幸な子が1匹でも少なくなるのなら、
私はさくらねこTNRを続けていきます。

十三さくらねこの会
原田玲子

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いかがでしたか。
原田さんの愛にあふれた活動報告を読んで、どうぶつ基金のスタッフ全員、
泣してしまいました。
原田さんは、持病と戦いながら日々、待ったなしの動物愛護活動を行っています。
どうか無理をなさらずにご自愛ください。

原田玲子さんをはじめとする協働ボランティアのTNR活動は皆様のご支援によって
支えられています。
しかしながら、コロナ自粛のせいで仕事を失い、収入源のため継続寄付の中止を
申し出られる方が続出しています。このままでは年間を通じて活動継続をすることが
困難になっています。
 

コロナ禍において、これまで以上に出費がかさなっているときに、誠に恐縮ですが、
皆様の温かいご支援を賜れば幸いです。

 一代限りの命をけなげに生きる猫たちへの支援は、こちらからお願いします。

広げたい、愛され猫のしるし。殺処分0の裏側を見逃さないために
https://www.doubutukikin.or.jp/kifu/