Trap(トラップ): 捕獲すること
- 注意
-
- 猫がけがをしないように気をつける。
- 連絡先、目的など書いた張り紙をつける。
- 捕獲機を仕掛けている間、その場所から離れない。
- 猫が捕獲機に入ると速やかに布で捕獲機全体を包み込んで猫を安心させる。
Neuter(ニューター): 不妊手術のこと
- 注意
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- 不妊手術済みの目印として、猫の耳先をvカットします。
- 全身麻酔がかけられているので、猫は痛くありません。
- 出血もほとんどないです。
Return(リターン): 猫を元の場所に戻す
- 注意
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- 猫ボランティアさんは術後経過観測をすること
- 餌は置き餌をせず、猫が食べ終わるのを待ち、あとかたづけと掃除をすること。
- 捕獲もれの猫は速やかに捕獲してTNRを行う事。
どうぶつ基金では、TNR数千頭の実績を持つ獣医さんや専門スタッフが、ご相談を受け付けています。こちらのお問い合わせフォームからお問い合わせください。
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口座振替での毎月の寄付も可能です。
さくらねこTNR(TNR先行型地域猫活動)とは
どうぶつ基金が2005年から動物愛護事業の基軸として行っている「さくらねこ無料不妊手術事業」は「飼い主のいない猫」に対し「さくらねこTNR(Trap/捕獲し,Neuter/不妊去勢手術を行い,Return/元の場所に戻す,その印として耳先をさくらの花びらのようにV字カットする)」を実施することで,繁殖を防止し,「地域の猫」「さくらねこ」として一代限りの命を全うさせ,「飼い主のいない猫」に関わる苦情や,殺処分の減少に寄与する活動です。
どうぶつ基金では,従来型の地域猫活動では、話し合いをしている間に猫の頭数が倍増してしまい、当初の予算では実施できなくなってしまうケースや、公園や大学など、いわゆる“地域”が無いケースが多くあることを鑑み,「TNR先行型地域猫活動 」の推進を行い,広義の地域猫活動等の活動支援を行っています。
目印はとっても大事
2014年度のどうぶつ基金のさくらねこ無料不妊手術事業で、63頭の猫にみみ先カットの目印がなかったために、2度捕獲されました。
この猫たちは麻酔後みみ先カットを施し、元の場所に戻しましたが、猫にとっては捕獲や麻酔のリスクを2度も受けたことになります。
人社会の片隅で生きているノラ猫たちが生きていくためには、不妊手術を施し、これ以上増えないことを主張していく必要があります。
それには、だれが見てもわかる目印が必要になってきます。
それが、さくら耳(みみ先カット)です。
さくら耳にするのに痛くないの?
不妊手術をする時、麻酔が効いている間に耳先をカットします。
耳先カット後 止血をし、その後の出血もほとんどありません。
さくらねこ?
「さくらねこ」とは、不妊手術済みのしるしに、耳先をさくらの花びらの形にカットしたねこの事です。この耳のことを、さくら耳といいます。
猫や鳥など身近な生きものの命を尊重できるかどうかは、人間社会のバロメーター。
年間2万頭を超える日本の殺処分数(2020年度環境省調べ)は、犯罪率や自殺率にも関連し、子どもへの影響も大きな社会問題です。殺処分ゼロを具体的に実現するには、猫ボランティアさん(猫にえさをあげ、お世話している人)たちに協力してもらって、捕獲器で捕まえ、協力獣医さんに不妊去勢手術をしてもらって、元の場所に戻すのが一番だと言われています。子猫を産まなければ殖えることもなく、殺処分する必要もありません。この時「この猫は不妊手術済みです」ということが他の人にもわかるように、麻酔中にみみ先を少し切ります。みみ先カットは、命の尊重と「この猫のうしろには世話をする優しい人がいる」というしるしです。地域の中で生きていくみみ先が少し切られた猫は、きびしい現実社会にヒトの心の温かさを灯しています。
一代限りの命をやさしく見守って
不妊去勢手術の可視化にご理解を。
せっかく自由に生きているノラ猫を捕まえて、手術して耳まで切っちゃうなんて残酷な、という人もいます。でももっと残酷な殺処分十数万頭という現実が猫たちには迫っているのです。手間とお金在出してでも、猫たちに生きてほしいと思う人たちの心の現れ「さくら耳のさくらねこ」。この思いが世の中で見えるようになることで、じっさいに殺処分される猫が減っています。
日本では1年間に約4千頭の犬と約2万頭の猫が行政に殺処分されています。(2020年度環境省調べ)
沢山の罪なき命が殺処分されています。どうぶつ基金では「さくらねこ無料不妊手術」によるTNRの実践や「いのちつないだワンニャンコンテスト」による啓蒙活動などを着々と実行し、真面目に殺処分ゼロを目指しています。
「さくらねこ」って、いつ誰が名付けたの?
2012年10月沖縄県石垣島で公益財団法人どうぶつ基金が行った大規模一斉TNRの時です。どうぶつ基金の理事長と石垣市長と雑誌「ねこ」編集長の会談の中で「さくらねこ」という呼称を発案して名付けられました。「さくらねこ」のお誕生日は石垣島の猫がもとの場所にリリースされた2012年10月18日になります。
当時のことは2013年2月1日発売の雑誌「ねこ冬号 #85 84ページ」に中村仁美編集長自らが記されています。
“リリースが終わった翌日の早朝、緑地公園に行くと、人懐っこいねこたちが出迎えてくれました。不妊手術が済んだ証として、オスねこは右の耳、メスねこは左の耳が、V字に切り取られています。その愛らしい耳は、まるでさくらの花びらのようです。どうぶつ基金では、不妊去勢手術した地域猫を「耳先カットねこ」と表現していましたが、今回の事業より「さくらねこ」と呼ぶことを決めました。石垣島で花開いたさくらねこの前線を北上させ、日本全国に官民協働のTNR活動を普及させたいという思いが込められています。
春号の取材で、編集部がサザンゲートブリッジを渡ってみたのは、身勝手な人間が作った悲惨な光景でした。今もまだゴミや落書きが散乱しているものの、優しい人々が咲かせたさくらねこを見ると、明るい未来を思い描くことができます。またいつか、石垣島を訪れたときには、幸せに年を重ねたさくらねこと再会できることを願います。“
以上「ねこ冬号 #85 84ページ」より引用
※中村編集長は当時どうぶつ基金のボランティアとして全行程に参加しながら取材を続けこの記事を書かれました。
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