21_鹿児島県姶良市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.21
申請日:2025年7月31日
申請/実施責任者:姶良市役所 生活環境課
場所:鹿児島県姶良市
居住者:当事者本人(58歳、男、自営業)、弟(55歳、自営業補助)
居住環境:持ち家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):27頭(10頭)(15頭で申請するも実際は27頭であった)
手術日:11月20日
協力病院:ル・オーナペットクリニック
チケット発行数:14枚(手術済み1頭を除く14頭分を申請)
手術頭数:13頭(1頭は捕獲できず)
協働ボランティア:waco
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 当事者の両親が猫を飼育しており、16~17年前には3頭の猫がいた。
- 親から飼育を引き継いだオス猫1頭が未手術で室外飼育であったことから、近隣の野良猫との交配により当事者宅付近に猫が多くなっていった。
- 特にこの3~4年で急激に頭数が増加し、そのなかには当事者宅付近へ遺棄された猫もいるとのこと。現在は16頭の猫(うち1頭は手術済み)がいる。
- 近隣住民から保健所へ相談があり発覚。
- 自宅を訪問した際、餌が無造作に置かれていたことから、餌やりの対象や時間を徹底するよう指導。また、トイレの増設とこまめな清掃についても指導を行った。
- 当事者は個人事業主のため収入が不安定であり、同居の弟も障害を持っている。当事者一人で生計を支えており、他者からのサポートがない。このまま繁殖を繰り返すと飼養が困難となることから救済が必要と判断し、申請に至る。
- 申請時の総数15頭のうち、手術済み1頭を除く14頭分を申請。1頭は捕獲できず未手術となったが、残る13頭についてはチケットを使用した不妊手術を完了した。また、支援時に12頭の猫が新たに発見され、実際には27頭いたことが判明した。捕獲できなかった1頭と、新たに発見された12頭については2回目申請を検討する。
- こまめにトイレの清掃を行い、餌やりも決まった時間で行っている様子であった。
- 猫の健康状態も軒並み良好であり、爪研ぎの回数も支援前よりも減ったとのこと。
- 支援前はトイレが設置されていなかったが、トイレが2つ新たに設置された。運動スペースについては、作業場や作業場周辺もあることから十分な運動スペースが確保できており、猫のストレスも軽減した。
| 手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 11月20日 | 6 | 7 | 0 | 13 |
| 計 | 6 | 7 | 0 | 13 |
【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
個人ボランティアの協力によって、13頭の捕獲、病院への運搬、手術とスムーズに行うことができた。また、保健所や保護猫団体と事前相談を常時行い、捕獲の際の協力をお願いした。関連機関や団体と密に連絡を取り合って支援ができたことは、次回の多頭飼育救済の際にも活かせると思うので今後も良好な関係を築いていきたい。
1頭、捕獲できなかった猫がいる点が反省点である。手術後も保健所から捕獲器を借りて捕獲を試みたものの、今も捕獲はできていない。また今回、捕獲時や運搬時の費用を個人ボランティアが全額負担してくれたが、多頭飼育救済支援を今後も行っていくにあたり、そういった費用を市の事業として予算化することや、近隣行政が行っているようなクラウドファンディングを検討する必要があるのではないかと感じた。その点を改善するため、近隣市町村に情報収集をしたうえで、姶良市としての多頭飼育救済の体制づくりを進めていく必要がある。
どうぶつ基金スタッフコメント
多頭飼育救済支援では、飼い猫と野良猫の線引きが曖昧なケースが数多くあります。本件もそのケースの一つで、当事者が「自分の飼い猫」という認識を持っていることが確認できたため支援実施となりました。
両親から引き継いだ1頭の猫が今回の支援に至る経緯の始まりとなりましたが、たとえオス猫であっても、未手術で外に出すということは地域への影響が大きく無責任と言わざるをえません。今回、捕獲できず未手術となった猫が1頭残っているほか、支援時に新たに12頭が発見されています。当事者宅周辺には一定数の野良猫がおり、遺棄も発生する地域であればなおさら、未手術の猫について手術を急ぐ必要があります。
行政には、頭数確認(支援後に3頭が行方不明になったとのこと)および状況確認を行っていただき、早急に次の対応を進めていただきたいです。



