66_茨城県石岡市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)

申請No.66
申請日:2023年2月6日
申請/実施責任者:石岡市生活環境課
場所:茨城県 石岡市
居住者:当事者本人(68歳、女性、パート)
居住環境:貸家/戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数:15頭(20頭で申請するも実際は15頭)
手術日:2023年2月28日
協力病院:茨城さくらねこクリニック
チケット発行数:20枚(申請時の総数20頭分を申請)
手術頭数:15頭
協働ボランティア:個人ボランティア

申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)

  1. 2020~2021年頃、友人からもらった猫1頭を譲り受けた。
  2. 室内飼育をしていたが、脱走し外で妊娠し自宅に戻ってくることを繰り返しているうちに頭数が増え、飼い始めから数年で現在の状態になってしまった。
  3. 市内で実施した多頭飼育救済支援事業をボランティアがSNSにて発信しており、それを見た当事者の子がボランティアに相談。相談を受けたボランティアから行政へ連絡が入ったことにより多頭飼育状態であることを把握した。
  4. これまでは当事者が譲渡先を探すなどして飼育頭数を調整していたが、当事者が病気で倒れてしまい、今後の猫の管理が難しくなったことから申請に至る。
  5. 明確な頭数確認ができず見込数の20頭で申請していたが、実際は15頭でチケットにより全頭手術済みとなった。
  6. 当初、手術後の猫はすべて当事者宅に戻る予定であったが、想定よりも頭数が少なかったこと、すぐに何頭かの里親が見つかったこと、また当事者が現住居を3月末で退去しなければならないことからボランティアが全頭保護した。
  7. すでに5頭が譲渡済み。ボランティアの保護下にある10頭は、飼育環境が変わったストレスが多少あるものの健康状態に問題はない。
手術日 オス メス 耳カットのみ
2月28日 6 9 0 15
6 9 0 15

【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
どうぶつ基金の多頭飼育救済支援を活用して15頭の猫の不妊手術を行いました。術後の猫の健康状態もよく、支援後すぐに数頭の里親が見つかり、ボランティアが保護した残りの猫についても里親募集を行っています。
今回は当事者が病気で倒れ、今後の猫の世話について当事者家族が心配になって相談したことて発覚しましたが、これまで当事者はしっかりと猫の世話をしており、また、当事者が倒れた後も当事者の孫が猫の世話をしていたことから、他の多頭飼育現場と比べると猫の状態は比較的良い状態でありました。
どうぶつ基金の支援によって多頭飼育崩壊を未然に防ぐことができ、当事者および猫の両方が救われたと感じております。


どうぶつ基金スタッフコメント
完全室内飼育でありながら幾度となく猫を脱走させ、それが繁殖の主な要因となっていました。当事者は子猫が生まれるたびに譲渡先を探して飼育頭数を調整していましたが、いつまでも簡単に譲渡先が見つかり続けるわけもなく必ず限界がきます。これまで子猫の里親を懸命に探してきたことは否定しませんが、その前に当事者は不妊手術を実施すべきでした。恐らく今回の支援がなければ早々に破綻していたと思います。
本件ではボランティアとの連携もスムーズで、すでに5頭が譲渡され新しい生活を始めています。残る10頭についても新たな家族が見つかることを願います。


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