63_茨城県龍ケ崎市多頭飼育救済支援レポート(行政枠)
申請No.63
申請日:2026年1月7日
申請/実施責任者:龍ケ崎市 生活環境課
場所:茨城県龍ケ崎市
居住者:当事者本人(58歳 男、会社員)、配偶者(44歳 パート夜勤)、長男(15歳 学生)、次男(13歳 学生)、三男(12歳 学生)
居住環境:貸家/一戸建て
生活保護の受給状況:受給していない
多頭飼育現場の猫の総数(うち子猫の頭数):44頭(2頭)(当初30頭で申請するも実際は44頭であった)
手術日:1月31日
協力病院:いながき動物病院
チケット発行数:20枚(当初確認できていた未手術の猫20頭分を申請)
手術頭数:20頭
協働ボランティア:一般社団法人ネコスペ事務局
申請から不妊手術完了までの経緯(報告書より)
- 3年ほど前に1頭の野良猫を保護し、当時、当事者が経営していた飲食店舗で飼い始めた。その後も、野良猫や捨て猫を保護したり、ペットショップ等で購入したり、知人や友人から譲り受けるなどしていた。
- 1年ほど前に住居を店舗に移し、未手術のまま放し飼いをしていたら一気に猫の数が増えてしまい、現在の状況になった(その後、飲食店は閉店)。生まれた子猫は知人に譲渡していたが、子猫がどんどん生まれて譲渡が間に合わなくなった。
- 近隣住民から情報提供・相談があり発覚。清掃やトイレの増設、水飲み場の設置について指導を行った。
- 当事者の不適切飼育により、猫の健康状態の悪化、周辺の生活環境の悪化(近隣への糞尿被害等)が生じていることから申請を決定。
- 当初、猫の総数は30頭と認識しており、10頭がすでに手術済みであったことから20頭分のチケットを申請。しかし、申請後に14頭が発見され実際には44頭(うち未手術が34頭)であった。
- 未手術34頭のうち、20頭はチケットを使用。残る14頭については、ボランティアが費用を負担して不妊手術を完了。9頭は譲渡済み、5頭はボランティア団体が保護、残る30頭は当事者が飼養を継続する。
- 当事者はすでに多頭飼育現場から転居している。新たな住居では室内飼育となり、定期的に清掃が実施されていることから衛生環境は大幅に改善された。今後は敷地内に猫の建屋を設置予定である。
- 猫の数が減少したことによって1頭ずつのスペースも拡大され、ストレスが軽減された。トイレも増設されて飼育環境の改善が進んでいる。
| 手術日 | オス | メス | 耳カットのみ | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 1月31日 | 15 | 5 | 0 | 20 |
| 計 | 15 | 5 | 0 | 20 |
【現場写真(支援前)】

【現場写真(支援後)】

今回の取り組みを振り返り、改善すべき点や今後の配慮事項(報告書より)
本件は、近隣住民からの連絡によって多頭飼育が発覚し、最終的にすべての猫の不妊手術が完了した。自治体やボランティア団体からの指導を受け、当事者には、飼育環境を改善して適正飼養に努める様子がうかがえた。
反省点としては、申請後に多数の猫が発見された手術頭数が増えたことである。また、ボランティア団体と自治体との調整に時間を要し、その間に猫の頭数が増加して申請時のチケット枚数が不足してしまった。
どうぶつ基金スタッフコメント
不適切であろう飲食店舗での飼養、とっくにキャパシティを超えているはずなのに購入や保護を続け、不妊手術もしていない、といった状況では猫が増えるのも無理はありません。そして、管理もできていない状況で猫の繁殖スピードに譲渡が追いつくことはなく、生まれた子猫の譲渡が都合よく実現することはありません。
人の不作為や見通しの甘さによって、飼育されている動物たちの健全な生活が脅かされ、時に命の危機に直面するのが多頭飼育崩壊です。動物たちは自分で声をあげることはできません。近隣住民でもいい、福祉関係者でもいい、ボランティアでもいい、とにかく異変に気がついた方はどうか代わりに声をあげてください。そして、本件のように、行政にはその声を確実に拾い、不妊手術を完了して立て直すまでの対応をしていただきたいと思います。



