新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。
公益財団法人どうぶつ基金理事長の佐上邦久です。

今年は元旦から犬の散歩以外の外出を控え、家で仕事に専念しています。
昨年の活動を振り返りながら4月から始まる新年度の事業計画を立てています。

振り返れば、昨年までどうぶつ基金とボランティアが協働する以外に解決できない活動を着実に行ってきました。
島根県出雲市の犬164頭をはじめとする数十件に及ぶ多頭飼育崩壊救済などです。犬の多頭飼育についてもご相談が増え、現在、2例目に着手させていただいています。

多頭飼育崩壊を解決するために一番先にしなければならないのは不妊手術!
しかし、手術費用を誰が負担するのか?

行政に相談しても、
「行政にできることは飼い主から有料で引き取って、譲渡先が決まらなければ殺処分する」と、迷惑そうに言われる場合がほとんどです。

飼い主は、
「なにも困っていないから構わないでくれ」
「タダならやらせてあげてもいいよ」
「でも仔猫が見たいから全部は嫌」
という態度です。
ケースワーカーさんやボランティアさんにも数十頭の手術費用など捻出できません。
そんな状況で、結局どうぶつ基金が無料で対応することになります

さくらねこは15万頭に!

一方、基幹事業である「さくらねこTNR無料不妊手術」(TNR先行型地域猫活動)は累計15万頭になりました。
これだけ頑張った甲斐もあって、2019年度(2019/3-2020/4)の行政による猫殺処分数は2万7千頭まで減少しました。
「さくらねこTNR無料不妊手術」(TNR先行型地域猫活動)を始めた頃から殺処分数は、ざっと10分の1まで減少したことになります。

TNR先行型地域猫をすすめよう!

どうぶつ基金と協働する約200の地方公共団体に「さくらねこTNRの対象猫は?」とアンケートを取ると
いわゆる行政が認めた地域猫というのは全体の10%ほどしかありません。

なぜでしょうか?
それは、環境省が出している住宅密集地におけるガイドラインのハードルの高さゆえ。
あまりにも高すぎることで地域がまとまらないという実状があるのです。

結局、地方公共団体や6000以上の協働ボランティアの皆様が「さくらねこTNR無料不妊手術」(TNR先行型地域猫活動)の無料チケットで徹底的なTNRを行うことで猫問題を解決しています。
その結果、累計15万頭のノラ猫がさくらねこになり、殺処分数は10分の1にまで減りました。


獣医、ボランティア、資金 の不足が深刻

これはとても喜ばしいのですが、需要が増えると資金不足と協力病院の手術供給力不足がますます深刻になってきました。
さくらねこTNRを成功させるには「スグやる 全部やる 続ける」ことが必要ですが、殺処分ゼロまであと一歩のところで、病院、ボランティア、資金の不足が深刻になってきました。

病院が足りない3地方に全集中!

そこで無料不妊手術を集中的に行う施設を全国3か所に新設予定で、今まさに最終調整の段階です。
2月21日猫の日イブに詳細を発表しますので、ご期待ください。

どうぶつ基金は、もっともっと頑張ります。

さらに、新年度は手術数を増やすための施設の新設だけではなく、
犬や猫以外の生き物や地球の自然環境を守るための行動も計画しています。

↑写真は毛皮を目的に乱獲されたアザラシのこどもです。地球温暖化で氷が解け繁殖地がせばまり絶滅が心配されています。理事長撮影

コロナ禍において、市民の暮らしはもとより日本の財政は史上最悪の状態に直面しています。

常にコスト意識を大切にして、支援者の皆様が納得のいく成果を出したいと考え、今日もお正月休み返上、年中無給で一年間、今まで以上に頑張ります。
どうか今年もよろしくお願いいたします。

令和3年1月2日

公益財団法人どうぶつ基金
理事長 佐上邦久

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